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教えて!ヨミドック

医療・健康・介護のニュース・解説

エナジードリンクの飲み過ぎに注意…カフェインの刺激で心拍数増加・血圧上昇 震え、不眠の原因にも

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  遅くまで働いて疲れたけど、エナジードリンクを飲んで頑張ろう。

 ヨミドック 飲み過ぎは駄目ですよ。

 Q どういうこと?

  エナジードリンクはカフェインやビタミン、砂糖などを含む、元気になるイメージの飲み物です。特にカフェインは神経を刺激して、眠気を抑えたり疲労感を和らげたりする働きがあります。

  いいじゃない。

  飲み過ぎが問題になります。心拍数の増加や血圧の上昇、震え、不眠、下痢を起こし、命にかかわる恐れがあります。国内では、カフェイン製剤との併用で、大量の 嘔吐おうと や呼吸困難を起こして亡くなった人もいます。

  怖いなあ。

  カフェインは多く取るうちに、眠気を抑えるなどの効果を感じにくくなります。体が慣れてしまうのです。このため、効果を求めて、摂取量が増えていくケースがあります。エナジードリンクは甘くて飲みやすく、カフェインの取り過ぎのきっかけにもなります。未成年は体が成長の途上で、カフェインの取り過ぎによる悪影響が出やすいので注意が必要です。

  カフェインの摂取量の目安はあるの?

  日本に明確な基準はありませんが、海外のものが参考になります。カナダ保健省は、1日あたりの最大摂取量を、10~12歳で85ミリ・グラム、成人で400ミリ・グラムなどと定めています。エナジードリンクには100ミリ・リットルあたり数十ミリ・グラム含まれています。1日に何本も飲むと、カフェインの取り過ぎになるので、気を付けてください。

  ある程度は飲んでもいいってこと?

  小学校高学年や中学の男子児童・生徒の半数程度がエナジードリンクを飲んだことがあるという調査結果もありますが、未成年はなるべく飲まないようにしましょう。大人は体に不調が生じたら、控えるようにしてください。

  飲み方で注意することはある?

  カフェインが体から抜けたときには脱力感が出て、かえって仕事がはかどらなくなる面もあります。また、アルコールをカフェインと一緒に取ると酔いを自覚しにくくなり、過剰な飲酒につながるともいわれています。カクテルなどを飲む際は留意してください。

 (米山粛彦/取材協力=千葉剛・医薬基盤・健康・栄養研究所食品保健機能研究部長、松本俊彦・国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長)

 ヨミドックは読売新聞の医療サイト、ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。

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