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石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」

医療・健康・介護のコラム

熟年離婚をしたくないなら…「財布は妻に」がおすすめ

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 夫婦の懐事情には、いろいろなケースがあると思います。最近、拓殖大学政経学部准教授の佐藤一磨氏が、経済学から導き出した夫婦の実態を詳しく解説しておられます。このテーマについて、私なりに考察したいと思います。

離婚率と所得の関係

熟年離婚をしたくないなら…「財布は妻に」がおすすめ

 佐藤氏によると、低所得層ほど離婚率が高いということです。これに関してはうなずけます。ただでさえもめごとの多くなりがちな夫婦生活で、金銭面のトラブルまで抱えると高ストレスになります。また、日本では大学卒女性よりも高卒や中卒の女性の離婚率が高いというデータも紹介し、夫の失業が影を落としていることも指摘しています。いずれも経済面が離婚に関連する可能性を示しています。

 それよりも私が一番興味を持ったのは、「夫婦間の幸福度格差が離婚の原因になる」という部分。妻の幸福度が低いと離婚の危険があるということです。

 「妻の幸福度が高い家庭」とは、どのような家庭でしょうか? 私が思うに、「家計を誰が握っているか?」が関連しているのではないでしょうか。妻が専業主婦で、夫一人が稼いでいる家庭では、夫がお金を細かく管理し、妻を支配的に扱っているケースもあるでしょう。しかし、過去のコラムでお話ししたように、これでは将来の夫婦関係が心配です。

上から目線に堪忍袋の緒が

 私の患者さんの夫は、事あるごとに「誰のおかげで今の暮らしが成り立っているんだ!」と上から目線の発言が絶えません。堪忍袋の緒が切れた妻は、急に情緒不安定になり、家で暴れるようになりました。そのたびに夫から「妻をなだめてくれ」との連絡が入ります。一応、私の説得で事なきを得ますが、スイッチを押すのはやはり夫の上から目線の発言です。いくら十分な収入を稼いできたとはいえ、専業主婦の妻の支えがなければ、家計のやりくりや子供の養育はできません。ようやくそのことに気が付いた夫は、最近ではあまり地雷を踏まなくなりました。

 このような事態に陥らないためには、上から目線の発言をやめるのはもちろんですが、可能なら夫の稼ぎもすべて妻に渡し、妻から小遣いをもらうのはいかがでしょうか? 実は、私の家庭でも、お金の管理はすべて妻が行っています。私がいくら稼いでも、妻から小遣いをもらっている生活が40年以上続いています。

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石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)

 内科・循環器・性機能専門医。大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。大阪市内と都内で男性更年期外来を担当。主な著書に『夫源病』(大阪大学出版会)、『男のええ加減料理』(講談社)、『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』(幻冬舎新書)など。自転車による発電に取り組む「日本原始力発電所協会」代表を務め、男性向けの「ええかげん料理」の教室を各地で開くほか、孫育てに疲れた高齢者がネットで集う「孫育のグチ帳」を開設するなど多彩な活動をしている。ホームページは「男性更年期 夫源病 石蔵文信

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