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石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」

医療・健康・介護のコラム

「夫との時間が増えて体調が悪くなった」と言う患者が続々と…コロナ禍で仮面夫婦の試練

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「一生、単身赴任をしてほしい」

 「夫源病」の解決は比較的簡単です。ストレスから逃げることが第一なので、夫と別居する、もしくは離婚することできれば、それまで苦しめられた症状からあっという間に解放されます。この場合は、夫婦の間に結論が出るまでカウンセリングと投薬を続けますが、結論が出れば治療は終了となります。

 しかし、別居や離婚ができない方は、仮面夫婦を続けていくしかないかもしれません。ある妻は、「夫に一生、単身赴任をしてほしい」と願っていました。「夫は仕事で忙しくて、帰ってこないほうが気は楽だ」とも。そういう意味では、コロナ禍での在宅勤務は、妻にとって厳しいかもしれません。

 「吐き気や頭痛がするようになった」と言って、外来を訪ねてきた40代の女性の患者さんがいました。聞くと、やはり新型コロナの影響で、夫が在宅勤務をするようになったそうです。このように、最近は、「夫といる時間が増えただけで体調が悪くなった」と言う女性をよく診察しています。

自分の人生の一番良い時期を犠牲に

 なるべく夫と顔合わせずに給料だけが入ってくることを、妻は期待しているようです。そのうち子供たちも大きくなるでしょう。子供の大学進学や卒業を機に、または夫の定年を機に離婚する方が多いのは、こうした仮面夫婦としての人生にケリをつけたいからでしょう。

 離婚や別居が困難な場合は、仮面夫婦を続けることも一つの方法かとは思いますが、それは自分の人生の一番良い時期を犠牲にすることと引き換えになります。確かにシングルマザーの道は厳しいかもしれませんが、何十年も仮面夫婦を続けるのとどちらが良いのか。私にはうまいアドバイスはできません。(石蔵文信 大阪大学招へい教授)

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石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)

 内科・循環器・性機能専門医。大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。大阪市内と都内で男性更年期外来を担当。主な著書に『夫源病』(大阪大学出版会)、『男のええ加減料理』(講談社)、『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』(幻冬舎新書)など。自転車による発電に取り組む「日本原始力発電所協会」代表を務め、男性向けの「ええかげん料理」の教室を各地で開くほか、孫育てに疲れた高齢者がネットで集う「孫育のグチ帳」を開設するなど多彩な活動をしている。ホームページは「男性更年期 夫源病 石蔵文信

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