伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
もっと知りたい認知症
ミルク餅…生活歴に改善のヒント、若いころ子供たちによく作ったおやつ
こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。
かむ、飲み込む機能の低下は、軽度でも「食べられない」場合があります。高齢期の「食欲不振」の原因は食べる機能の低下のほか、食事動作がうまくできない、疾患そのものなど様々あります。その中に、認知機能の低下により、食欲が低下することもあり、そういったときには、その人の生活歴に改善のヒントがあることが少なくありません。
今回紹介する「ミルク餅」は、私の訪問する方が、若いころ自分の子供たちによく作ったおやつだったとのこと。その情報を家族から聞き、その方に提供したところ、ぺろりと一皿召し上がってくださった、ということがありました。
このミルク餅は、片栗粉と牛乳、砂糖といった少ない材料で作ることができるので、手軽なおやつにもおすすめです。また、エネルギーとたんぱく質が一緒に摂取できること、冷たくてのど越しがよいのでさっぱりしたものを好む方など、様々な場面で利用できるレシピです。
重度の 嚥下 障害のある方には飲み込みが難しい場合もありますので、食べる機能を確認してから提供しましょう。
[作り方]
(1) 牛乳と砂糖を鍋に入れ、砂糖を溶かしながら中火で加熱する。鍋肌がふつふつとしてきたら火を止めて(A)を合わせた水溶き片栗粉を加えてよく混ぜる。
(2) 再び、(1)の鍋を中火にかけ、よく混ぜ続ける。餅状になってきたら弱火で焦げないように混ぜ、火からおろす。そのままさらに1~2分かき混ぜ続ける。
(3) バットなどに流し入れて冷やし固める。冷えてから食べやすく切り分ける。
(4) 黒蜜やジャムなどをかけて出来上がり。
※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。
(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)
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