文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

ミルク餅…生活歴に改善のヒント、若いころ子供たちによく作ったおやつ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。

 かむ、飲み込む機能の低下は、軽度でも「食べられない」場合があります。高齢期の「食欲不振」の原因は食べる機能の低下のほか、食事動作がうまくできない、疾患そのものなど様々あります。その中に、認知機能の低下により、食欲が低下することもあり、そういったときには、その人の生活歴に改善のヒントがあることが少なくありません。

 今回紹介する「ミルク餅」は、私の訪問する方が、若いころ自分の子供たちによく作ったおやつだったとのこと。その情報を家族から聞き、その方に提供したところ、ぺろりと一皿召し上がってくださった、ということがありました。

 このミルク餅は、片栗粉と牛乳、砂糖といった少ない材料で作ることができるので、手軽なおやつにもおすすめです。また、エネルギーとたんぱく質が一緒に摂取できること、冷たくてのど越しがよいのでさっぱりしたものを好む方など、様々な場面で利用できるレシピです。

 重度の 嚥下(えんげ) 障害のある方には飲み込みが難しい場合もありますので、食べる機能を確認してから提供しましょう。

[作り方]

(1) 牛乳と砂糖を鍋に入れ、砂糖を溶かしながら中火で加熱する。鍋肌がふつふつとしてきたら火を止めて(A)を合わせた水溶き片栗粉を加えてよく混ぜる。

(2) 再び、(1)の鍋を中火にかけ、よく混ぜ続ける。餅状になってきたら弱火で焦げないように混ぜ、火からおろす。そのままさらに1~2分かき混ぜ続ける。

(3) バットなどに流し入れて冷やし固める。冷えてから食べやすく切り分ける。

(4) 黒蜜やジャムなどをかけて出来上がり。

※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう。

(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ito3

伊藤清世(いとう きよ)

在宅訪問管理栄養士・介護食アドバイザー
委託給食会社で病院・高齢者施設・保育所等の調理業務、総合病院の管理栄養士を経て、現在は仙台市の「ないとうクリニック複合サービスセンター」で在宅訪問管理栄養士として活動中。また、地域での講演活動を通じ、かむ、のみ込む力が低下した方にも喜ばれる、食べやすくおいしい食事作りを提案している。

伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」の一覧を見る

最新記事