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医療・健康・介護のニュース・解説

#コロナ禍のフットケア(下)ウォーキングを始めたい…正しい靴の選び方

 腕を大きく振り、歩幅は広く、かかとから着地――。そんなウォーキングはさっそうとして見えるが、「比較的筋力がある人に向いた歩き方。普段あまり歩かない人、足腰に自信がない人にはお勧めできません」と、福岡大学病院リハビリテーション部の健康運動指導士、松田拓朗さん(40)は指摘する。

#コロナ禍のフットケア(中)靴かかとに合わせ履いて

体への負担が少ない歩き方を実演する松田さん。「着地は足裏全体、体の真下を意識して」

 運動習慣のない人は、まずは無理のない歩き方を心がけるといいそうだ。腕振りは自然に。足の裏全体での着地や、体の真下での着地を意識すると、ちょうどいい歩幅になる。衝撃が減り、足や膝、腰などへの負担も軽減する。「慣れてきたら少しずつ大股で歩くようにすると、筋力アップにつながります」と松田さんは勧める。

 歩く時には靴も大事だ。「密」を避けながら体を動かそうとウォーキングを始めた人が多いためか、福岡市中央区の靴店「シューズクラトミ大濠本店」では、コロナ禍以降、「靴ずれになった」「靴が合わず痛い」といった悩みを訴える客が目立つという。

 「ポイントは履き方。かかとを靴にしっかり固定することが大切です」と社長の倉冨英史さん(53)。しゃがむか座って靴に両足を入れたら、かかと部分を床に軽くトントンと打ち付け、ぴったり合わせてからしっかり靴ひもを結ぶといいそうだ。

 こうすることでかかとや足の甲が固定され、靴の中で足がずれたり滑ったりするのを防ぐ。つま先部分に余裕ができて足指を自由に動かせるようになり、歩行が安定して転倒防止や腰や膝への負担軽減にもつながる。ひもを結ぶのが大変な人は、チャックや面ファスナーが付いたものを選ぶとよい。

「チャックや面ファスナーが付いた靴も便利」と話す倉冨さん

 倉冨さんは、足に合った靴を探す「シューフィッター」の資格も持つ。「合わない靴で歩き続けると、痛みや疲れ、転倒を招く。不安を感じる時は、専門家に相談して」と呼びかける。(読売新聞オンラインに動画

 (このシリーズは高梨忍が担当しました)

 

 

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