松丸奨の「おとなの給食アレンジレシピ」
健康・ダイエット・エクササイズ
石狩鍋汁…バターを入れる、北海道ならでは
小学校栄養士の松丸奨です。今日は、おいしく体を温める汁物レシピ「石狩鍋汁」のご紹介です。
サケの入った汁物である「石狩鍋」は、北海道を代表する郷土料理です。石狩川の河口にある石狩町から生まれた漁師料理とされています。サケとみそに合わせるのは、バターです。北海道は、広大な大地と、その気候を生かして酪農が盛んに行われていました。乳製品が豊富にある環境だからこそ、自然と、料理に生かされています。バターを入れることで、栄養価が上がることや、バターの油分が膜となり、汁物の温かさをキープできる利点もあります。北海道ならではの料理ですね。
さて、そんな石狩鍋汁の具材で、注目してほしいものがあります。それは「シイタケ」です。シイタケは、食物繊維が豊富で低エネルギーな食材です。食物繊維は腸の働きを整え、糖質の吸収を穏やかにすることで、血糖値の急激な上昇を防いでくれます。腸内の健康をはじめ、生活習慣病の予防にも役立つ栄養素です。
生のままを加熱してもよいですが、実はシイタケは冷凍すると酵素の働きによって細胞膜が壊され、うまみ成分が出やすくなる特徴があります。大袋で買った時には冷凍するのも手ですね。春といっても余寒が厳しい日もあります。季節の変わり目に体調を崩さぬよう、食事から健康を意識しましょう。
[作り方]
(1) 高野豆腐を水で戻し、絞ってから食べやすい大きさに切っておく。シイタケは石突きを落とし十字に飾り切りを入れる。ネギは斜め切り、ダイコンとニンジンはいちょう切り、タマネギはくし切り、ハクサイは短冊に切っておく。
(2) 鍋を強火で加熱、サケの切り身を置いて、両面を焼いて火を通す。
(3) (A)以外の材料全てを入れ、強火で加熱、一煮立ちしたら中火におとし、ふたをして10分煮込む。仕上げに(A)を入れて、味見をしたら完成。
(レシピ作成 栄養士 松丸奨)
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