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ファイザーの希望多く、モデルナ予約枠は埋まらず…自治体が対応に苦慮

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 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を巡り、東京都内の各自治体が米モデルナ製ワクチンの活用に頭を悩ませている。モデルナ製は副反応の報告が目立つことなどから、各地で米ファイザー製の希望者が集中しているためだ。接種控えも懸念されるため、モデルナ製の使用を原則としたり、高齢者以外の予約を受け付けたりする自治体も出てきた。(広瀬誠、禰宜雄一)

ファイザーの希望多く、モデルナ予約枠は埋まらず…自治体が対応に苦慮

高齢者向けの3回目接種に原則モデルナ製を使うことを記者会見で明らかにした狛江市の松原市長。ファイザー製への変更は限定的という(27日、狛江市役所で)

 「モデルナ製を活用し、迅速な追加接種を進めていく」。狛江市の松原俊雄市長は27日の記者会見で、高齢者向けの3回目接種では原則としてモデルナ製ワクチンを使うことを明かし、こう強調した。

 3回目接種用に3月末までに市へ配分されるワクチンは、ファイザー製が約3万回分、モデルナ製が約4万2000回分。ただ、1、2回目の集団接種は全てファイザー製が使われ、ワクチンを選択制にすると、副反応や「交互接種」を敬遠する市民がこぞってファイザー製を選ぶ懸念があった。

 

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狛江市が高齢者に発送した3回目接種券のサンプル。メーカーを「モデルナ製」と指定している

 このため市は先手を打ち、高齢者には原則モデルナ製を用いる方針を決め、市民にチラシを配るなどしてモデルナ製や交互接種の安全性を周知した。ファイザー製を希望する人はコールセンターに申し出れば変更も可能だが、27日時点でファイザー製に変更した人は対象者の4%にとどまり、松原市長は「市民のモデルナ製への抵抗感は薄まった」と手応えを口にした。

     ◇

 都によると、昨年末までにファイザー製かモデルナ製を2回接種した約1070万人のうち、ファイザー製が約810万人と75%を占めた。一方で、3回目接種に向けて政府が都内の自治体へ配分する量はファイザー製約470万回分、モデルナ製約660万回分で、2回目までファイザー製を接種しても、3回目はモデルナ製となる人が300万人以上も出る計算となる。

 目黒区は、高齢者向け集団接種でモデルナ製会場の予約に空きが目立つことから、モデルナ製に限って2回目から6か月経過した18歳以上の予約も受け付けることにした。区は「モデルナ製の会場でも接種体制を整えているので、有効活用したかった」としている。

 一方、文京区は高齢者向けの3回目の集団接種ではファイザー製を使うが、接種前倒しの希望者には原則としてモデルナ製の予約枠を設けて対応している。だが、モデルナ製の予約枠は1割程度しか埋まっておらず、担当者は「高齢者は2回目までファイザー製を接種した人が多く、3回目でモデルナ製を選んでもらうのは厳しかった」と指摘。65歳未満にモデルナ製の接種を強く働きかけるという。

 三鷹市も高齢者の3回目の集団接種で、モデルナ製に限って先行予約を受け付けた。今月20日までに対象者の約1割に当たる約3700人の予約が入ったものの、その後の新規予約はファイザー製に集中し、予約枠に空きがあるのはモデルナ製の会場だけとなった。市の担当者は「感染が拡大する中、少しでも接種を急ぐ必要がある。政府はモデルナ製や交互接種の安全性を、もっと強く訴えてほしい」と求めた。

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