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若者に突然死起こす心臓病、iPS細胞で再現…治療薬の開発に期待

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 不整脈による若者の突然死につながる心臓病について、患者のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から病気の状態を再現する心筋細胞を作ることに成功したと、大阪大などのチームが発表した。病気の原因となる遺伝子の働きを改善させると、心臓のポンプ機能にかかわる収縮力が向上した。治療薬の開発につながる可能性があるという。

 この病気は心臓の収縮力が低下する「不整脈源性右室心筋症」。5000人に1人がかかるとされ、30歳前後で発症することが多い。根本的な治療法はなく、不整脈や心不全の薬が効かない場合は心臓移植が必要になる。

 チームは今回、病気の主な原因とされる特定の遺伝子変異がある患者からiPS細胞を作製。心筋細胞に変化させ、多数の細胞を集めてシート状に加工した。

 この心筋細胞シートは、細胞同士のつながりが弱く、収縮力が弱かったが、変異のない正常な遺伝子を細胞に加えると、収縮力の改善が確認された。チームの肥後修一朗・阪大特任准教授は「様々な化合物を加えて効果を確かめ、新薬候補を見つけたい」と話す。論文は米科学誌「ステム・セル・リポーツ」に掲載された。

 家田真樹・筑波大教授(循環器内科)の話「収縮力に加えて不整脈も改善できるか検証が必要だが、今回の成果を基に新たな薬や治療法が開発されれば、発症早期に治療を始められるようになるだろう」

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