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吉村知事「飲食店の時短重視」に懐疑的…オミクロンの感染力強く「飲食店だけでいいのか」

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 大阪、京都、兵庫の3府県は、「まん延防止等重点措置」の適用を政府に要請するにあたり、感染急拡大の要因とされる変異株「オミクロン株」を踏まえた対処方針に改めるよう求める。現在の重点措置は、飲食店への営業時間の短縮要請を柱としているが、オミクロン株は感染力が強く、飲食店以外での感染が広くみられるためだ。

吉村知事「飲食店の時短重視」に懐疑的…オミクロンの感染力強く「飲食店だけでいいのか」

吉村洋文・大阪府知事

 大阪府の吉村洋文知事は20日、記者団に「重点措置以外に何かあるかというと準備されていない。病床が 逼迫ひっぱく してくれば措置を取るというのが責任ある立場の判断になってくる」と述べた。

 吉村知事はこれまで重点措置に懐疑的な見方を示してきた。この日も「時短要請は一定の効果があるとは思うが、オミクロン株の感染力が強く、本当にその場面(飲食店)だけでいいのか」と述べた。

 実際、大阪府の分析では昨年12月17日~今月5日までに感染が判明した1034人のうち、家庭内感染が19・1%、学校関連4%、施設関連2・7%で、飲食店は0・4%(4人)にとどまる。

 それでも重点措置の要請を決断したのは、病床が逼迫してきているからだ。20日の病床使用率は重点措置を要請する基準とした35%を上回る35・8%に達した。

 吉村知事は感染拡大を抑える効果的な手段として、「いかに普段会っていない人と会うのを控えるか、人数の制限をいろんな場面で実行していく視点が必要だ」とし、政府にオミクロン株に合わせた対策を考えるよう求める。

 政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長も19日、「人数が多いところで大きなクラスター(感染集団)が起きている。感染リスクが高い場面での人数制限が求められる」とした上で、「少人数での会食などの行動をすれば、飲食店を閉める必要はないと思う」と述べた。

 重点措置の効果に他県の知事からも疑問の声が上がる。

 愛媛県の中村時広知事は19日、「重点措置は(飲食店の)時短要請を中心に考えられた制度。効果がないとは言わないが、薄れてきている」と話した。同県では感染経路についても学校でのクラスターが多く、「飲食店クラスターが出た『第5波』や『第4波』とは違う」と指摘する。

 連日6000人前後の感染者が出ている大阪府との生活や経済的な結びつきが強い奈良県の荒井正吾知事も同日、「医療が圧迫されるから飲食店を時短するというロジック(論理)がわからない。古いスキーム(枠組み)で動いているように思え、追随する気は今のところない」と強調する。

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