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「認証店を返上したい」と申請殺到…非認証だと協力金が高い不思議

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 9日に新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が適用される沖縄県で、県などから感染防止対策の「第三者認証」を受けた店が、認証の返上を申し出る動きが相次いでいる。営業時間短縮の要請に応じた場合に支給される協力金について、政府が認証店よりも非認証店の方を高く設定しているためだ。県や全国知事会が政府に見直しを求めている。

「不公平」

「認証店を返上したい」と申請殺到…非認証だと協力金が高い不思議

沖縄県の認証店マーク

 沖縄県では、午後9時までの時短で酒類が提供できる認証店には、中小企業の場合は売上高に応じて1日あたり2万5000~7万5000円の協力金を支給する。一方、午後8時までで酒類提供できない非認証店は3万~10万円で、非認証店の方が高い。

 県内の飲食店の認証店は約9100店(6日時点)ある。認証を受けた飲食店が客の急減などで自主休業したり、深夜営業のバーなどが営業を取りやめたりした場合も、認証の有無によって差額が生じるため、「費用をかけて感染対策を整えたのに不公平だ」との不満が噴出。県に「認証を返上して非認証店になりたい」という申し出や問い合わせが殺到している。

 県は7日に急きょ、認証店が1週間後の14日までに認証の返上を申し出た場合は、重点措置の開始日の9日分から非認証店として協力金を出すと発表した。県の幹部は「飲食店に認証を勧めてきたので、こういう措置は取りたくないが、要望が多く、対応せざるを得ない」と話す。

営業時間を考慮

 沖縄県の協力金の支給額は、政府が昨年11月に改定した新型コロナ対策の臨時交付金の要綱に沿った内容だ。内閣官房の担当者は、非認証店を高くした理由を「営業時間が1時間短く、酒類提供ができないことを考慮した」と説明する。

 協力金は要綱の範囲内であれば全額を国の交付金で賄えるが、都道府県の判断で減額や増額も可能だ。

 広島、山口両県は、認証店か非認証店かにかかわらず、午後8時までの時短で一切の酒類提供を停止する代わりに3万~10万円の協力金を支給する。認証店に上乗せする差額は県が負担することになり、国に制度の見直しや財政支援を求めている。沖縄県は認証・非認証店を同額にしなかった理由について「県の財政状況が厳しく、認証店の額を上乗せするのは困難だ」と説明。非認証店の額を下げれば、他の地域と差が生まれてしまう。

 全国知事会は6日、政府に対し、認証・非認証店で協力金の単価差をなくすよう求めた。

 近畿大の上崎 はじめ 教授(行政学)は「差額は、営業できなくなる分の損失 補填ほてん という意味では理解できないわけではないが、認証を推進するなら、認証店にメリットがある設計にしておくべきだった。知事の判断で額を設定できるとはいえ、地域で異なるのも問題で、国が統一的に修正するのが望ましい」と指摘する。

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