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「西安版武漢日記」閲覧不能に…コロナ対策で「住民が代償」と問いかけ共感集める
【北京=比嘉清太】新型コロナウイルス対策でロックダウン(都市封鎖)状態が続く中国陝西省の省都・西安市在住の中国紙元記者、江雪さん(47)がSNS上で発表した文章が、閲覧できない状態となった。文章は、厳格な検査や移動制限を続ける当局の対応が画一的だと指摘したことで注目されていた。批判の高まりを懸念する当局が規制に踏み切った模様だ。

天安門広場
文章は4日に公表され、移動制限のため食料を入手しにくくなったことを「本質的には人為的な災難だ」と批判。食料買い出しを試みた住民が防疫担当者に殴打されるなどの状況を紹介し、西安の住民がコロナ対策という「勝利」のための「代償」になっていないかと問いかける内容だ。
文章は、湖北省武漢市が封鎖された2年前に女性作家の方方さんが当局批判などをつづった日記にちなみ「西安版武漢日記」と呼ばれ、共感を集めていた。記者が8日、文章を閲覧しようとすると、「内容が規則に反するため見ることはできない」と表示された。
西安では病院での診察を拒まれた妊婦が死産するなど医療面の混乱も相次ぎ、
江さんは本紙に対し「今は取材を受けることができない」と語った。
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