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妊婦は受診できず死産・買い出し住民殴打…「ゼロコロナ」で西安封鎖、当局に批判も

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 【北京=比嘉清太、上海=南部さやか】中国陝西省の省都西安市で、新型コロナウイルス対策でロックダウン(都市封鎖)状態となってから6日で2週間となる。感染者数は減少傾向にあるものの、人口約1300万人の巨大都市では、わずかな感染拡大も許さない「ゼロコロナ」政策を掲げる当局の強制的な封鎖により、物資の配給や医療サービスの提供に混乱が続く。

 市内の男性(46)は5日、本紙の電話取材に「食料事情は決して豊かではない」と訴えた。自宅からの外出は原則禁止されているため、ネット注文や自宅の蓄えでしのいでいる状況だ。30歳代の大学勤務の男性も「早く自由に行動したい」と話した。省当局の5日の発表などによれば、西安で4日に確認された市中感染者は35人で、ピーク時の1日100人超規模から減少しつつある。昨年12月9日以降の市中感染者は計1793人となった。市当局は5日の記者会見で「感染拡大の勢いは有効に抑え込んでいる」と強調したものの、封鎖解除の見通しには言及しなかった。

妊婦は受診できず死産・買い出し住民殴打…「ゼロコロナ」で西安封鎖、当局に批判も

3日、西安市内で、消毒作業を行う当局者=AP

 一方で、当局の対応には住民らからの批判も上がっている。中国紙・環球時報(電子版)などによれば、西安では1日夜、妊娠8か月の女性が陰性証明書を所持していないとして、氷点下の中、病院の外で2時間待たされた末に死産となった。インターネット上では「非人道的な防疫措置だ」などと批判が殺到している。

 香港メディアによれば、食料の買い出しに出かけようとした住民が防疫担当者に殴打される動画が出回り、住民の不満が高まっている。徒歩や自転車などで西安を脱出しようとした住民らの拘束も相次いだという。

 市内在住の中国紙元記者、江雪さんは4日、全ての居住区域を封鎖するなど対応が画一的であるとの当局批判を交えつつ「本質的には人為的な災難だ」と指摘する文章を、SNSで発表した。湖北省武漢市が同様に都市封鎖された2年前には、女性作家の方方さんが当局批判などをつづった日記をネット上で公表し、話題を呼んだ。江さんの文章は「西安版武漢日記」と呼ばれ、注目を集めている。

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