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Dr.イワケンの「感染症のリアル」

医療・健康・介護のコラム

それでもオミクロン株には強固な対策が必要だと考える理由

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ワクチン 3回目接種で効果が期待

 ワクチンはどうでしょう。前回も申し上げたように、ワクチンが作用する部位の突然変異が多いため、従来のコロナワクチンの効果は下がるようです。

 ただし、3回目のブースター接種を行えば、オミクロンに対しても十分な効果が期待できると、メッセンジャーRNAワクチンを製造・販売しているモデルナ、 ファイザー ともに声明を出しています。ぼくも先日、3回目の接種をしました。ブースターが大事、ということですね。

抗体カクテル療法の効果は低下の可能性

 治療薬についてはどうでしょう。

 おそらく、従来のデキサメタゾンとかトシリズマブについてはオミクロン株であっても効果が期待できるでしょう。

  問題は、抗体療法です。 要するに抗体療法はワクチンと同じような方向性を持った治療薬でして、抗体という免疫機能を活用してウイルスに抗(あらが)おうというものです。が、ワクチンと同じ理由で作用部位に突然変異が起きているため、効果が低くなるだろうと懸念されています。

 ただし、「カクテル」ではない、単独の抗体療法であるソトロビマブ(ゼビュディ)は、作用部位が異なるために、一定の効果が期待できます。神戸大学病院でも、オミクロンの流行が起きたら、従来使っていたロナプリーブからソトロビマブへの切り替えを行い、重症化リスクの高い患者の重症化防止に役立てようと作戦を立てています。

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岩田健太郎(いわた・けんたろう)

神戸大学教授

1971年島根県生まれ。島根医科大学卒業。内科、感染症、漢方など国内外の専門医資格を持つ。ロンドン大学修士(感染症学)、博士(医学)。沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院(千葉県)を経て、2008年から現職。一般向け著書に「医学部に行きたいあなた、医学生のあなた、そしてその親が読むべき勉強の方法」(中外医学社)「感染症医が教える性の話」(ちくまプリマー新書)「ワクチンは怖くない」(光文社)「99.9%が誤用の抗生物質」(光文社新書)「食べ物のことはからだに訊け!」(ちくま新書)など。日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパートでもある。

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