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大橋博樹「かかりつけ医のお仕事~家族を診る専門医~」

医療・健康・介護のコラム

オミクロン株「水際対策は時間稼ぎ」 市中感染が始まったら行動のスイッチを切り替えて…五輪開会式聖火ランナー・大橋博樹医師

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 新型コロナウイルス感染は取りあえず落ち着き、2年ぶりに忘年会を楽しみ、新年会を予定している人も多いことでしょう。年末年始をどう楽しめばいいのか、新型コロナと闘う“町医者”の代表として、7月の東京五輪の開会式で聖火を持った多摩ファミリークリニック(川崎市)院長の大橋博樹さんは、「感染対策をした上で、今のうちに久しぶりの人に会っては」と話しています。心配なのは、欧米などで急拡大している変異種のオミクロン株の市中感染。日本でも大阪で確認されたので注意が必要です。新型コロナの今について大橋さんに聞きました。(聞き手・渡辺勝敏)

感染者増に備え発熱外来の体制維持

――クリニックでは今も発熱外来を続けているようですね。

 午前中の受け付けを11時で終わりにして、その後の1時間を発熱外来にしています。8月のピーク時には1日40~50人から問い合わせがありましたが、この1年で平均すると1日10~15人。最近は1日3~5人で陽性者はゼロが続いています。診療時間の制限で一般の患者さんには迷惑をおかけしているし、経営的にも厳しいのですが、今後オミクロン株で感染者が増える可能性があるので、発熱外来の体制を維持しています。

――新しい変異種のオミクロン株が欧米など各地で感染を広げています。この状況をどのように見ていますか。

 日本では、海外から来た人を通して濃厚接触者に感染している段階でしたが、大阪で市中感染が確認されました。8月に感染が急拡大した第5波のデルタ株の時に比べて、海外から入ってくる水際への対策がしっかりしていますが、水際対策は時間稼ぎと言われます。患者さんから「オミクロンははやるんですか?」とよく聞かれるんですけど、はやるものだと思って備える必要があります。今のところ、感染力は強くても、デルタ株より重症化しやすいというデータは出ていません。かといって、インフルエンザ並みでもないようです。日本は高齢者が多いので、オミクロンが軽いと考えるのはまだ早いと思います。

年末年始、市中感染が出たら行動を切り替える

――現状では新型コロナの感染が落ち着いていることから、年末年始に向けて、忘年会を開いたり、新年会を予定したりする人も増えています。どのような心づもりで休暇をむかえればいいでしょうか。

 これだけ人出が増えてきても感染者数はそれほど増えていません。オミクロン株に対して水際対策で時間を稼いでいる今なら、基本的な感染対策をした上で、年末のお買い物に出かけたり、親戚や久しぶりの人に会ったりしてもいいんじゃないかと思います。でも、市中感染が始まって感染経路がわからない患者さんが出てきたというニュースが流れたら、みんながスイッチを切り替えて、会合の予定をキャンセルするような対応が必要になってきます。オミクロン株は感染力が強いとされているので、夏のデルタ株以上の勢いで増える恐れがあります。

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大橋博樹(おおはし・ひろき)

多摩ファミリークリニック院長、日本プライマリ・ケア連合学会副理事長。
1974年東京都中野区生まれ。獨協医大卒、武蔵野赤十字病院で臨床研修後、聖マリアンナ医大病院総合診療内科・救命救急センター、筑波大病院総合診療科、亀田総合病院家庭医診療科勤務の後、2006年、川崎市立多摩病院総合診療科医長。2010年、多摩ファミリークリニック開業。

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