シニアとお金
医療・健康・介護のコラム
シニア世代の家計 無理なく見直すには?…アプリや相談窓口を活用
家計の見直しの第一歩は、家計簿などで収支を書き出すことともいわれるが、「面倒で続けるのは大変」「書き出してもどこから見直せばいいのか分からない」という人も少なくない。スマートフォンのアプリや専門家の相談窓口などを活用して、無理のない家計の見直しや節約につなげたい。
スマホの家計アプリの性能は高く、細かく支出項目を入力しなくても、カメラでレシートを読み取るだけで、支出情報を整理・分析してくれるものもある。ファイナンシャルプランナー(FP)の冨士野喜子さんは「家計簿アプリは、支出項目別に支払額をレシートから転写したり、グラフで支出額の推移を表示したりと、便利機能が搭載されているものもある。使いこなせれば、節約すべき項目が明確になる」と話す。
家計簿アプリも様々あるため選択に迷うが、機能によっては利用料がかかるものもある。まずは自分の利用方法と照らし合わせて選びたい。「グラフ表示で収支の傾向を見るのか、食費など特定の項目のみを管理するのか等、目的に合う機能を備えたアプリを選ぶと無理なく続けられる」と冨士野さんは話す。
ただ、スマホやパソコンの操作に不慣れだったり、紙の家計簿をつけていたりする場合、FPなどの専門家に会って相談することも考えられる。まずは、無料相談を体験してみてもいい。
FPの教育や、保険や金融商品を販売しない中立の立場で相談に応じる「NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」の無料体験相談では、家計やローンの見直し、老後資金の準備などの相談に乗ってくれる。個別の具体的な相談には応じられない場合があるので注意が必要だ。
銀行や携帯電話会社、生命保険会社などが、無料で家計相談イベントを開いていることもある。
相談前に、自身の支出の状況を把握しておくと、話が進みやすい。冨士野さんは「年金の受給額、保険や水道光熱の契約状況などの基本的な収支を把握しておくことによって、専門家の助言を、節約などに反映させやすい」と話している。(平井翔子)
【関連記事】
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。