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大人の健康を考える「大人び」

医療・健康・介護のコラム

マラソン夫婦(3)ギネス記録を4度更新 長続きのコツは「楽しみを見つける」

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  このシリーズでは、内田さん夫妻が、日常生活で取り組むトレーニングの実例などを交えながら、高齢者向けに健康づくりの秘訣を紹介します。(松田俊輔)

 フルマラソン完走時に夫婦の合計年齢が「170歳30日」という最高齢のギネス世界記録を持つ大阪府枚方市の内田 昌詞まさつぐ さん(88)、良子さん(85)夫妻。「テレビで見るものだった」というマラソンを始めたのは10年ほど前のこと。2人とも70歳を過ぎてからだった。

 きっかけは、夫婦で参加したランニングイベントだった。淀川沿いの4キロをジョギングしてみると、「風景や川を流れる水の音が心地よかった」(良子さん)。5キロ、10キロ、20キロと徐々に距離を伸ばしながら練習を積み、2014年3月、初めてフルマラソンに挑戦した。昌詞さんが6時間25分、良子さんが5時間50分のタイムでそろって完走した。

 そんな折、通っていたジムのトレーナーから、当時のギネス記録が「161歳81日」であることを聞いた。15年になると、夫婦の合計年齢は161歳に達する。同年10月の大阪マラソンに照準を合わせてトレーニングを重ね、「161歳349日」というギネス記録を達成した。

 その後も挑戦を続け、ギネス記録の更新は4回。20年からは新型コロナウイルス感染症の影響で大会への参加が難しい状況が続くが、いつでも出場できるよう夫婦でトレーニングは続けている。

 長く続けるコツを昌詞さんに聞くと、こんな答えが返ってきた。

 「走ること以外の部分に楽しみを見つけると、長続きしやすい。私の場合、走った後のお風呂は心地よいし、ご飯もおいしく感じる。体が疲れているので夜もぐっすり眠れる。いろいろな効果が生活の一部になってくると、走るのをやめられなくなる」

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