楢戸ひかる「シニアライフの羅針盤」
医療・健康・介護のコラム
健康体のときに医療保険を見直そう! トレンドは「先進医療」と「短い入院」に
病気やけがによる収入減にも備えたい
実際に負担した医療費に対する保障を確保できたとしても、体調を崩した時に心配なのは、やはり収入減です。住宅ローンや教育費負担が重く、いわゆる「扶養の範囲内」であっても、妻のパート収入が途絶えると、あっという間に家計が立ち行かなくなってしまう‥‥‥。そんなご家庭は、実は多いのではないか?と、 以前のコラム に書いたことがありました。
そこで、少し調べてみました。たとえば、「三疾病(がん、脳血管疾患、心疾患)一時金特約」は、3大疾病で入院するなど所定の条件でお金が出るという特約です。がんの治療が長期化している場合などは、数年にわたり必要に応じて治療を受け、保険金を受け取ることができる特約です。従来は「3大疾病の一時金は、2年に1度出す」という会社が多かったのですが、メットライフ生命の三疾病一時金特約は1年に1回、100万円が出ます。パート主婦の収入保障という意味では、「医療保険の特約で収入減をヘッジする」というのもサイズ感としてはありだなと思いました。
チューリッヒ生命の医療保険に付加する収入サポート特約(就業不能保障)であれば、病気の種類は問われませんし、けがでも大丈夫です。たとえば「アキレス 腱 切断で3日入院+7日在宅療養」など、同じ月に10日以上「入院」または「在宅療養」があった場合、すぐに給付金(5万円・10万円・15万円)が支払われる「短期」の保障があります。それに加えて、所定の障害状態になった場合は、「長期」として短期の給付金の倍額(10万・20万・30万)の収入保障が得られます。
●医療保険に収入保障を特約でつけるとしたら?
メットライフ生命 マイ フレキシィの 『三疾病一時金特約』 | 特約部分の月額保険料:5730円(※1) 以下に該当すると100万円が出る。 【がん】1回目:診断確定/2回目以降:手術・放射線治療・抗がん剤治療のいずれか【脳血管疾患・心疾患】脳卒中・急性心筋こうそく:1日以上の入院または手術/脳卒中以外の脳血管疾患・急性心筋こうそく以外の心疾患:継続20日以上の入院または手術 |
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チューリッヒ生命 終身医療保険プレミアムDXの 『収入サポート特約』 | 特約部分の月額保険料:1420円(※2) 傷病で働けなくなったときにサポートする収入保障を、医療保険にオプションでつけられるのは珍しい。「すぐにお金が必要!」という場合に対応してもらえる短期保障と、「長い期間の安心を確保したい」という長期保障を一つの特約で得られる商品 |
(筆者作成)
52歳女性の医療保険に特約としてつける場合で試算。※1 保険期間:終身、保険料払込期間:終身払、口座振替扱月払保険料 特約一時金額:100万 ※2 長期収入サポート給付月額10万円、保険期間/保険料払込期間65歳満了、短期収入サポート月額給付金免責特則付加なしの場合
保険について考え始めると、おのずと「私は何が不安なのか?」「その不安へのリスクヘッジはどうすればできるか?」ということを考えます。保険を選ぶときには、保険料の安さもさることながら、自分が不安だと思っていること(リスク)にどれだけフィットしているのか?も大切だなと思いました。転ばぬ先のつえとして、健康体のうちに、不安の棚卸しをしておきたいものですね。(楢戸ひかる マネーライター)
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