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#寒さに備える(上)寒暖差大きい日ほど危ないヒートショック 入浴の注意点は?

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 今年1月、鹿児島県内に住む70歳代の男性が自宅の浴槽で亡くなった。死因は溺死で、急激な温度変化による血圧の変動で起きる体調不良(ヒートショック)が原因とみられる。

#寒さに備える(上)寒暖差大きい日入浴注意

入浴上の注意点を語る林教授

 男性が死亡したと思われる日は、最高気温と最低気温の差が約9度だった。入浴死を調査している鹿児島大の林敬人教授(42)(法医学)によると、寒暖差の大きい日ほどヒートショックの危険は高まるそうだ。「天気予報を見て、気温差が激しい日は『入浴しない』という選択も考えて」と呼びかける。

 林教授らのチームは、2006年から19年にかけて鹿児島県内で発生した入浴死2689例について調査した。それによると、亡くなった人の9割が65歳以上の高齢者で、冬(12~2月)の発生が全体の半数を占めた。最も多かった時間帯は、男性で午後4~5時台、女性は同6~7時台。男性の時間帯が女性より少し早い理由について林教授は、男性は家族で最初に風呂に入る傾向があるためではないかと推測。「一番風呂は湯が熱く、ヒートショックが起きやすい」と指摘する。まず浴槽の蓋を開け、浴室を蒸気で暖めることが予防になる。

 また、食後すぐは、消化のために血液が消化器に集まって脳が貧血になりやすいため、入浴は避けた方がいい。酒に酔った状態だと、入浴中に意識が混濁する恐れがあるほか、アルコールの影響で血圧の変動が大きくなることもあるので、飲酒後も控えよう。

 昨年の入浴死の件数は例年並みだったが、コロナ禍による外出自粛の影響で、自宅で発生した割合が高まったという。林教授は「一人暮らしの人は発見が遅れることが心配される。遠方に住む家族が、入浴前後に安否確認するなどの対策も必要では」と話す。

冬場の入浴に関する注意点

・食事や飲酒、睡眠薬服用などの後は避ける

・ヒーターなどで脱衣所を暖める

・浴槽の蓋を開けて湯の蒸気で浴室を暖める

・体にかかる水圧が大きくなると心臓への負担が増すため、半身浴が理想

・比較的暖かい日中に入浴する

・寒暖差の激しい日は入浴しないことも検討

(林教授の話を基に作成)

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