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久しぶりの飲み会「酒弱くなった」「少ししか飲めず」…関西で救急搬送が急増

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 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が解除された後の10月、急性アルコール中毒で救急搬送される人が急増した。大阪、京都、神戸の3市の搬送者数は前月の約2~3倍。久しぶりに繁華街に繰り出し、飲み過ぎる人もいるとみられる。飲酒の機会が増えやすい年末年始を控え、注意が必要だ。

 大阪、京都、兵庫の3府県では今年、1~2月、4~6月、8~9月の計3回にわたって緊急事態宣言が発令され、飲食店への時短要請や酒を提供する店への休業要請も続いた。

 大阪市消防局によると、急性アルコール中毒で搬送された人は、宣言発令中は月100~200人台だったが、解除された直後の3、7月は300人台と増加。10月は383人に上り、前月の約2倍だった。宣言解除に伴って飲酒した人が増えたためとみられる。

 10月の京都市の搬送者は114人(9月は46人)で、神戸市は44人(9月は15人)。東京消防庁によると、東京都内は1042人(9月は535人)となり、今年初めて1000人を超えた。

 急性アルコール中毒は、短時間に多量の酒を飲んだことで、分解できなかったアルコールが脳をまひさせる症状だ。吐き気や記憶障害だけでなく、呼吸停止など死に至る危険性もある。

 近畿大病院救命救急センターの植嶋利文医師は「空腹時の飲酒や、度数の高い酒を一気に大量に飲むことは避けたほうがいい。仲間が酔いつぶれたら、吐しゃ物がのどに詰まらないように横向けに寝かせてから救急車を呼んでほしい」と話す。

 長期間、飲酒をやめていると、以前と同じ量を飲んでも急性アルコール中毒になることがあるという。

 SNS上には「久しぶりに飲みに行ったら、酒に弱くなった」「少ししか飲めなくなった」といった投稿が相次いでいる。

 アルコールの健康被害に詳しい「小谷クリニック」(大阪市阿倍野区)の小谷陣院長によると、酒の主成分であるエタノールを日頃から摂取していると、脳の神経細胞が鈍感な状態が続き、同じ酒量では酔いにくくなる。だが、飲酒しない期間が続くと、神経細胞が敏感になり、少量でも反応しやすくなるという。

 兵庫県のアルバイト女性(20)は11月、友人と焼き鳥店で酒を飲んだ後、帰り道で意識を失った。外で飲むのは7か月ぶりで、「以前とほぼ同じ酒量だったが、気が付いたら病院で点滴を受けていた」と振り返った。

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