大人の健康を考える「大人び」
医療・健康・介護のコラム
マラソン夫婦(2)走る前は20分かけてストレッチ 腕の筋肉や首、肩も
このシリーズでは、内田さん夫妻が、日常生活で取り組むトレーニングの実例などを交えながら、高齢者向けに健康づくりの秘訣を紹介します。(松田俊輔)
週4~5日はランニングをしているという大阪府枚方市の内田昌詞さん(88)、良子さん(85)夫妻。家から徒歩10分ほどの距離にある淀川支流の河川敷がホームコースで、フルマラソンの42・195キロを走りきる体力をつけるため、長い時では数十キロを一緒に走っている。
走る前は、約20分かけてストレッチをする。太もも、ふくらはぎの筋肉をほぐし、足首などの関節がスムーズに動くようにする。走る時には足だけでなく、手の動きも重要だ。腕の筋肉や首、肩のストレッチも怠らない。
もともとはランニングについての知識はまったくなかったという。本を読んだり、ランニング教室に通ったりしながら自分たちに合ったトレーニング方法を研究してきた。足の裏全体を使って、一定のリズムで走ることを心がける。1分間で180歩ほど、1キロを7~8分で走るペースが目安だ。1か月に走る距離は150キロを超える。
コロナ禍で現在は廃止となってしまったが、2020年までは毎週、大阪市内で開かれていた合同練習会に参加し、30~40歳代などの「若い世代」と一緒に20キロを走っていた。「ついていくのがやっと。でもいい刺激になった」と、昌詞さんは振り返る。
何より重視しているのは、けがをしないこと。ランニング後のストレッチにも準備と同じ約20分をかける。良子さんは「走るのは好きだが、週に2日は走らない足休めの日を作っている」と工夫を話す。
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