東ちづる 山あり谷ありダイアリー
医療・健康・介護のコラム
入院中も休んでいられない! 大プロジェクトと胃がん治療、両立のカギとなったのは…
世界配信の映像制作依頼を受け
「血液検査やペット検査でも見つからないほどの初期のがんと思われます」とお医者さんから説明を受け、ほぼ不安はありませんでした。とはいえ、胃がんです。色々考えます。最悪なことも想定しておきます。そこですぐに考えたのが、当時とりかかっていた映像制作に影響があったらどうしよう!でした。
「東京オリンピック・パラリンピック2020」の文化プログラム「東京2020 NIPPONフェスティバル」の世界配信映像の制作を依頼され、引き受けるという決断をして1か月後のことでしたから。
テーマは「多様性と調和」。見えない、聴こえない、歩けないなどのさまざまな特性のある島民が歌ったりダンスをしたり、プロレスをしたりという 摩訶 不思議な九つの島を飛行機でめぐる物語。キャビンアテンダントはドラァグクイーン、ストーリーテラーは太陽の神さま「おてんとうさま」と身長114センチと115センチのナゾなふたり、という構成も完成し、キャスティングも半分以上は進み、タイトルは「MAZEKOZEアイランドツアー」にしたい、脚本はこれから詰める……という段階でした。
8月に予定されていた配信開始まで、あと半年。入院している間も撮影準備をがんがん進めなければ、絶対に間に合いません。コロナ禍でリアルイベントを断念し、映像制作企画に切り替えた文化プログラムの担当者の皆さんは、「多様性をテーマに映像や舞台制作をしてきた東さんでなければ!と思っています。代わりはいません。よろしくお願いします!」と。私だって、あれだけ迷った揚げ句に引き受けたのですから、やり遂げたい。
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