松丸奨の「おとなの給食アレンジレシピ」
健康・ダイエット・エクササイズ
煮溶かしカボチャほうとう…山梨・郷土料理、コク増しておいしく
小学校栄養士の松丸奨です。今日は、子どもたちの声からヒントをもらった「煮溶かしカボチャほうとう」のご紹介です。山梨県の郷土料理であるほうとう。野菜もたっぷりと入り、具だくさんで栄養満点な汁。そして、もちもちの平打ち麺がおいしい料理です。
給食で提供した際に、とある児童から、「ほうとうってお替わりの汁の方がおいしいんだよ」と言われたことがあります。何か違いがあるのかと私もお替わりをしてみたところ、たしかに味が 馴染 んでいるし、甘さもアップしている感じがしておいしいのです。これはもしやカボチャが煮溶けたからだ!と 閃 きました。このときからは、あえて半分ほどのカボチャは皮をむいて煮溶かしているのです。野菜の自然な甘味でコクが増しているので、おいしいですよ。
さて、そんなカボチャですが、特に注目したいのが、βカロテンの他、ビタミンEとビタミンCが豊富なことです。これらの成分には活性酸素の害から体を守る抗酸化作用があり、さらにビタミンCとEを一緒に取ると、ビタミンEの抗酸化作用が持続すると言われています。他にもカボチャは血行促進や美肌作りにも役立つので、積極的に料理に取り入れていきたい野菜ですね。おいしい「煮溶かしカボチャほうとう」を楽しみましょう。
[作り方]
(1) カボチャの半分は皮を切りおとして、ラップに包んで電子レンジ500Wで3分加熱して軟らかくしておく(ハンディーブレンダーなどあればペーストにしておいてもよい)。残りの半分は皮付きのまま乱切りにする。油揚げは短冊切りにして油抜きをしておき、シイタケはスライス、ニンジンはいちょう切り、シメジは小房にわけ、ゴボウは斜めスライスにする。
(2) 鍋を強火で加熱、いため油を入れて豚バラ肉とシイタケ、ニンジンとシメジとゴボウを2分ほどいためる。肉の色が変わったら、軟らかくしたカボチャと、油揚げと水と(A)の調味料を入れて、カボチャが煮崩れるようにかき混ぜながら加熱し、一煮立ちさせる。
(3) 皮付きのカボチャを入れて、ふたをして中火で5分ほど加熱して、カボチャの皮に箸が通れば汁の完成。別の鍋にお湯を沸かし、麺をゆでる。ゆでた麺を丼に盛り付け、汁をかければ完成。
(レシピ作成 栄養士 松丸奨)
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