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解説

もっと知りたい認知症

離れて住む家族が認知症 金銭管理に不安が…社会福祉協議会が窓口の自立支援サービスも

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認知症で金銭管理に不安…社福協が窓口 自立支援サービス

 Q  遠方に住む家族が認知症になり、日常の金銭管理が心配です。

 A  認知症や知的障害、精神障害などで判断能力に不安がある人のために、生活に必要な金銭管理や行政サービスの手続きをサポートする「日常生活自立支援事業」という仕組みがあります。全国の市区町村の社会福祉協議会が窓口となっています。

 病院やグループホームなどで生活している人もサービスの対象です。認知症の診断を受けていない場合でも、自分の判断に不安がある人は相談に応じてもらえます。

 Q  具体的に、どのような支援を受けられますか。

 A  定期的に訪問し、通帳の管理や生活費の出し入れ、医療費や公共料金の支払いなどを手伝ってくれます。福祉サービス利用の申し込みや、年金の受け取りに必要な手続きも支援の対象です。

 訪問の頻度は1か月に1回というケースが多いようです。家に届いた郵便物を一緒に確認し、手続きが必要なものがあれば、銀行や公的機関などでの手続きをサポートしてくれます。訪問販売で勧誘を受け、どう対応していいかわからないといった時に臨時で訪問してもらうこともできます。

 ただし、生活に必要な金銭管理が目的のため、多額の財産の管理は依頼できません。

 Q  利用するための手続きは。

 A  住んでいる市区町村の社会福祉協議会に連絡してください。社会福祉士などの資格を持つ「専門員」が自宅や施設を訪問し、利用者の相談に乗ってくれます。

 必要なサービスをまとめた支援計画を作り、契約を結ぶとサービス開始です。実際の業務にあたるのは「生活支援員」と呼ばれる人です。研修を受けた地域住民らが有償で行っています。

 相談は無料ですが、サービスを受けるには費用がかかります。全国平均で1回あたり1200円程度です。利用者は2020年度末時点で約5万6700人で、年々増えています。都市部では対応する職員の人手不足が深刻で、利用開始まで数か月かかることもあるそうです。

 サービスの利用には、自分の意思で契約を結ぶ必要があります。認知症が進んで契約が難しい場合などは、家庭裁判所が選んだ後見人が本人の代わりに財産管理や契約行為を担う「成年後見制度」を検討することになります。

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