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2年ぶり成人式、会食「自粛」の誓約書…「何とか開催したい」行動記録の持参呼びかけも

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 新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中、各地の自治体が新年の成人式開催に向け対策を講じている。事前に大人数での会食を自粛するという誓約書を求めたり、例年より大きな会場を確保したり。昨年度は感染拡大で中止や延期が目立ったが、今年度は「本来の形」に戻そうと工夫を凝らす。ただ、新たな変異株「オミクロン株」などの懸念材料もあり、中止を決める自治体も出てきた。

2年ぶり成人式、会食「自粛」の誓約書…「何とか開催したい」行動記録の持参呼びかけも

成人式用の着物の発送作業などに追われる北九州市の貸衣装店「みやび小倉本店」。派手な衣装を着る若者からの注文を多く受けている(2日、北九州市小倉北区で)=大野博昭撮影

 鹿児島県北部に位置する長島町は、来年1月4日に開催する。今年1月に予定していた式は8月に延期後、「第5波」と重なり中止に追い込まれていた。

 人口約1万人の町で、新成人の出席率は例年高い。今年度も新成人99人のうち70人以上が出席する予定だ。「今年度は何とか開催したい」と考えた町教委は8月、新成人の運営委員らと対応を協議。出欠確認の際、帰省の2週間前から大人数での会食を自粛するとした誓約書の提出や、行動記録を記した用紙の持参を求めることにした。

 同県では新規感染者ゼロの日が続くが、町の式の出席者のうち3割超が神奈川県や大阪府など県外から参加する。都市部にはオミクロン株の濃厚接触者も滞在しており、町教委の担当者は「国内で広がらないことを願うばかりだ」と話す。運営委員長の会社員の男性(20)は「成長した姿を家族に見せられるよう、対策を講じて感染リスクを減らしたい」と強調する。

 大分市も今年の式典を中止しており、来年は1月9日に行う。約2000人の出席を見込み、密を避けるため、2019年のラグビー・ワールドカップ日本大会の会場にもなった昭和電工ドーム大分のメインスタンド(約4700席)を確保した。収容人数は例年の会場の約4倍に当たる。

 会場に感染の有無を手軽に調べられる抗原検査場を設け、無料で検査を受けられるようにするほか、2回のワクチン接種を受けたかを確認する。スタッフの増員も検討中で、市教委社会教育課は「オミクロン株の状況次第で、さらなる対応も検討する」と話す。

 山口県岩国市も来年1月9日の予定だ。入場券に直近2週間の体温などを記入させるほか、県外から帰省するワクチン未接種の新成人には、PCR検査費用の半額(上限1万5000円)を助成する。

 新成人が多い都市部は、特に警戒を強める。北九州市(1月9日)は昨年度の式を2回にわけたが、1回目に出席した新成人が会場外で2回目の終了を待つなどし、密集するケースがみられた。このため今年度は再び1回に戻す。会場の北九州メディアドームは約2万人収容で、場内が密にならないよう注意を促す。

 福岡市(1月10日)は昨年度と同様、コロナ感染者と接触した可能性を知らせるアプリ「COCOA」のインストールを出席者に要請する方針だ。

 一方、沖縄県宮古島市は昨年度に続き中止する。第5波で、直近1週間の10万人当たりの新規感染者数が、東京都や大阪府の約2倍に達するほど急増したことが背景にある。市教委生涯学習振興課の伊佐育之主任は「オミクロン株などによる第6波への不安は消えない。ほとんどの出席者が島外から帰郷するため、中止を決断した」と話している。

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