Dr.イワケンの「感染症のリアル」
医療・健康・介護のコラム
新型コロナ変異株「オミクロン」 感染性の強さは? ワクチンの効果は?
南アフリカで発見 WHOが「懸念すべき変異株」に指定
本稿執筆時点で、国内の新型コロナウイルス感染症の発生数は激減しており、だんだん日常を取り戻そうという流れが出ています。一方、ドイツや韓国など、諸外国では新たな感染者の増加が問題となっています。なかなかコロナ問題、終焉(しゅうえん)には至りませんね。
そんな中、南アフリカで新たな変異株が見つかりました。このことは国際社会で深刻に受け止められました。世界保健機関(WHO)は緊急会議を開き、この変異株を「懸念すべき変異株、VOC, variant of concern」に分類し、オミクロン(o)と名付けました。
従来、WHOは慢性の健康問題の対応には長(た)けているが、急に起きたアウトブレイクや変異株対応は苦手とされていました。しかし、今回は緊急会議も開き、VOC指定も素早く行いました。汚名返上、といったところでしょうか。
恥ずかしながら、ぼくはギリシア文字やギリシア語の知識が乏しく、ゼータ(Ζ)とかニュー(ν)とかは知っていましたが(出どころ、バレバレ)、オミクロンという文字については知識がありませんでした。初耳の変異株です。
omicronとは「小さいオ(オ・ミクロン)」という意味で、「大きなオ」、オ・メガ(Ω)と対を成す文字なのだとか。ちなみに、時計で有名なオメガ社のオメガは、時計の動力機構の型番(キャリバー)のオメガという型番からとられたのだとか。
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