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地方の農水産物、電車でGO…コロナ禍で空いた客車利用し野菜や魚を都心直送

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 自治体や鉄道会社が地方でとれた農作物や魚介類を電車で都市部に輸送する取り組みを始めている。貨物ではなく、コロナ禍による乗客数の減少で空いた客車のスペースを活用。トラック輸送よりも地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量が少なく、脱炭素につながる動きとして国も後押ししている。(今泉遼)

新幹線にノドグロ

 「早朝に水揚げされた新鮮な魚は東京の消費者にも好評だ」。富山県水産漁港課の藤木優子課長補佐は、こう手応えを語る。

 県は10月、JR西、東日本と連携し、氷見漁港(氷見市)で水揚げされたノドグロやカマスなどを金沢駅(金沢市)から東京駅まで北陸新幹線を使って最速2時間半で輸送する事業を試験的に始めた。従来のトラック輸送では翌日配送になるが、新幹線ならその日の夕方に都内の小売店に並ぶ。

 コロナ禍で需要が落ち込んだ海産物の販路拡大が狙い。今年度は水産卸売業者4社が都内で買い手を見つけるたびに実施する。トラックより高くなる輸送コストの差額分は県が助成する。来年度から本格導入する計画で、藤木さんは「速さはもちろん、大雪や大雨などの悪天候でも定時に着くのが鉄道の強み。新鮮さという付加価値で富山ブランドの魚を大消費地に売り込みたい」と意気込む。

「農鉄連携」

 今月2日には、農林水産省と東武グループ、JAが連携した「農鉄連携」の取り組みが行われた。

地方の農水産物、電車でGO…コロナ禍で空いた客車利用し野菜や魚を都心直送

キャベツや柿が入った箱を車両から運び出す東武グループの社員ら(11月2日、東京都豊島区の池袋駅で)

 都市農業が盛んな東京都練馬区で収穫されたキャベツや柿などを東武東上線で池袋駅(豊島区)まで輸送。10両編成の先頭車両に輸送用の箱6個を積み込み、駅の自由通路で無料配布した。

 CO2排出量の少ない鉄道で運んだことをアピールしつつ、都市農業の魅力を発信するのが狙いだ。農水省は今年度、農業と鉄道の「農鉄連携」などの事業に1350万円を補助している。同省農村振興局の牧元幸司局長は「かつてはトラックより鉄道が貨物輸送のメインだった。農鉄連携は今後、様々な可能性を秘めている」と期待を示す。

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