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菅内閣の反省踏まえ…政府「最悪の事態」想定、医療逼迫時は行動制限厳格に

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 岸田内閣が新型コロナウイルス感染の「第6波」に向けた総合対策の全体像をまとめたのは、今夏の「第5波」で病床 逼迫ひっぱく に陥った菅内閣の反省を踏まえたためだ。最悪の事態を想定し、具体的に病床確保数などを示したが、計画通りに実行できるかどうかがカギとなる。

 岸田首相は対策本部で「最悪の事態を想定した医療体制の確保や早期治療の取り組みにより、感染拡大が生じても国民の生命と健康を損なう事態を回避することが可能だ」と強調した。

菅内閣の反省踏まえ…政府「最悪の事態」想定、医療逼迫時は行動制限厳格に

新型コロナウイルス感染症対策本部で発言する岸田首相(右から2人目)(12日午前、首相官邸で)

 総合対策では、感染力が今夏の第5波の2倍となることを想定した病床数などを示した。政府は、都道府県に対し、入院患者の受け入れを今夏より2割増となるように計画の策定を求めた。首相が10日の記者会見で表明した「3万5000人以上」からさらに積み上がり、最終的に約3割増の約3万7000人となった。

 さらに、感染力が2倍を大きく超えて3倍となり、医療逼迫が見込まれる場合、飲食店の休業や、公共交通機関のダイヤの大幅見直し、外出自粛の徹底など国民に強い行動制限を要請。国の責任で通常医療を制限して緊急的に病床を確保する方針も示した。この際、大都市などに医療人材を派遣するように、国がそれ以外の地域の医療機関に求めることも盛り込んだ。

 菅内閣では感染が拡大する中で、需要喚起策「Go To キャンペーン」の実施にこだわるなど、対応が後手に回る場面が目立った。緊急事態宣言の発令を巡っても迷走。さらに、今夏の感染ピーク時に入院できない患者が相次いだことで、国民に不信感が募り、内閣支持率は下落し、菅内閣退陣の遠因となった。

 こうした批判も意識して、岸田首相は、衆院解散後の10月15日に、感染力が2倍になった場合でも対応できる第6波対策の骨格を示し、11月に全体像をまとめることを表明。衆院選でもコロナ対策を最優先課題として訴えた。

 総合対策には、医療体制強化や治療薬の確保、PCRなど検査環境の整備など、多岐にわたる政策が盛り込まれた。自民党幹部は「十分な医療が受けられない状況になると国民の信頼を一気に失う。政府はこの計画を実行するために、自治体や医師会などと緊密に連携していく必要がある」と指摘する。

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