医療大全
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IBDとともに<2>戻れる場所があったから

新型コロナ対策について、国立感染症研究所の脇田隆字所長(左)に取材する私
「戻れるところがあって、いいですね」
記者の私(44)は、看護師に掛けられた言葉が忘れられない。2009年に難病のクローン病で兵庫県立西宮病院に2か月近く入院し、退院が間近に迫った時のことだった。
難病の患者とわかると、職を追われる人がいるのだという。逆に「難病」という言葉に怖くなり、「働けない」と思い詰めて自ら辞める人もいると知った。
私は、退院すれば復職するのが当たり前だと思っていた。「戻れない人」がいることに思いも至らなかった。病を持つと社会から取り残されるのか――。この体験が、医療の取材を志すきっかけとなった。
だが、仕事に戻ることは思っていたより簡単ではなかった。
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