田村専門委員の「まるごと医療」
医療・健康・介護のコラム
身近な「半径500メートル」でがん患者の心をとらえたものは? 「決められない、決まらない」ACPを考える
「患者協働の医療を推進する会」(AMCOP)オンラインイベント
11月7日は、「患者協働の医療を推進する会」(AMCOP=アムコップ)が開いたオンラインイベント「いまこそ、患者協働の医療の実現を!2021」に参加した。
AMCOPは、患者と医療者、支援者などが立場を超えてより良い医療を実現しようと、2017年に発足。「一般社団法人ピーペック」の宿野部武志(しゅくのべ・たけし)さん、「患医ねっと」の鈴木信行さんが、それぞれ代表、副代表を務める。
今回のテーマは、「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」。医師、研究者の2人のゲスト登壇者のお話を基に、参加者からのオンラインでの質問への回答も交えてディスカッションしたり、小グループに分かれて感想を述べ合ったりした。
「決められない」「決まらない」ことも
アドバンス・ケア・プランニングをめぐる議論は、広く、深い。盛りだくさんの内容を要約して書くことなどとてもできないが、私自身が強く共感したのは、「決められない」「決まらない」態度も、それはそれであるということ。「決められない」私にとっては、ほっと、安心させられるものだった。
自分が望む最期を迎えるためにはどうしたらよいのか、様々な実践や研究の取り組みが進められているのは、とても貴重なことだと思う。そのうえで、人それぞれ、幅広い考え方が尊重されることの大切さに思い及んだ。(田村良彦 読売新聞専門委員)
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