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踏切で電動車いす立往生、10年で11人死亡…「高齢者の足」として利用増

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 電動車いすで踏切を横断中に立ち往生して、事故となるケースが後を絶たない。昨年までの約10年間で17件の事故が発生し、11人が死亡した。高齢者の運転免許返納の動きが広がり、生活の足として利用する人が増える中、対策が課題となっている。

踏切で電動車いす立往生、10年で11人死亡…「高齢者の足」として利用増

香川県警による調査で、事故現場の踏切を横断するシニアカー(9月6日、香川県観音寺市で)

 香川県観音寺市の田園地帯にあるJR 予讃よさん 線の踏切近くに「危険 死亡事故発生現場」と書かれた看板がある。ここでは8月26日朝、ハンドル付き電動車いす(シニアカー)に乗った女性(75)が特急列車にはねられて死亡した。

 警報機と遮断機がある第1種踏切で、幅約5メートル、長さ約7メートル。事故直前、踏切内で立ち往生する様子を通行人が目撃していた。踏切内で脱輪したり、線路の溝に車輪が挟まったりした可能性があるが、理由ははっきりせず、県警が調べている。

 電動車いすにとって、踏切は危険な場所の一つだ。独立行政法人・製品評価技術基盤機構によると、走行中に路肩から転落するなどの事故は2008年から20年までに142件あり、52人が死亡した。事故に対する死者の割合は36%だが、踏切に限れば、17件で死者11人と64%に跳ね上がる。

 

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 電動車いすは障害者だけでなく、高齢者の足としてニーズが高まっている。道路交通法上は歩行者扱いで運転免許が不要なため、免許を返納した高齢者の利用が増えていることが背景にある。電動車いす安全普及協会によると、全国の出荷台数は介護保険法が施行された00年度をピークに減少していたが、14年度から増加。現在の利用台数は推計約20万台に上るという。

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 鉄道各社は事故防止のため、踏切で立ち往生する人や車があれば、運転士に知らせる障害物検知装置の導入を進めている。国土交通省も01年から設置費を最大50%補助しているが、設置率には地域差がある。

 JR東日本は、第1種踏切計6170か所のうち2853か所(46%)に設置している。JR西日本は5325か所のうち、1984か所(37%)。JR四国は1207か所中83か所(6%)とさらに少なく、観音寺市の事故現場も設置されていなかった。

 鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは「地方路線は収益性が低く、補助があっても導入の壁は高い。地域に応じて補助割合を増やすなどの工夫が必要だ」と話している。

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