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ウェアラブルセンサーによる膝痛対策ツール開発…第3回ヘルスケアベンチャー大賞

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 アンチエイジング(抗加齢)の優れたビジネスプランやアイデアを表彰する「第3回ヘルスケアベンチャー大賞」(日本抗加齢協会主催、日本抗加齢医学会共催、読売新聞社、三井不動産など後援)の最終審査会と表彰式が10月29日行われ、東京・日本橋の会場からオンラインで同時配信された。動画は全国の医療機関や製薬会社関係者など約240人が視聴した。

大賞はiMU株式会社(名倉武雄社長)

 29件の応募の中から、大賞には、慶応大学医学部発のヘルスケア・スタートアップ企業、iMU株式会社(東京)の「ウェアラブルセンサーによる膝痛対策ツールの開発」が選ばれた。

 変形性膝関節症の潜在的患者数は2500万人超と言われており、要介護の原因となっているが、多くの人が自己流で対処しているのが現状だ。また、有力な診断マーカーがないため、治療方法の選択が医者任せになっているという。

 同社はKAMと呼ばれる、歩くときに膝にかかる力学的負荷に着目。センサーを膝に装着し、5メートル程度歩くことでKAMの計測を可能にした。計測したKAMが10以上なら変形性膝関節症が進行するリスクが大きく、積極的な治療が必要と判断することができる。

 名倉氏は「国際診断基準にKAMが取り入れられ、このツールが手軽に使用されることを目指したい」と意気込んでいる。

オンラインでKAMの説明をする名倉武雄氏

オンラインでKAMの説明をする名倉武雄氏

 大賞には賞金100万円が贈られるほか、上位入賞者は起業支援サービスなどを受けられる。

学会賞はペリオセラピア株式会社(谷山義明社長)

 大賞に次ぐ「学会賞」には、ペリオセラピア株式会社(大阪)の「化学療法抵抗性トリプルネガティブ乳がんへの新規治療法の開発」が選ばれた。

 細胞外たんぱく質「病的ペリオスチン」が、乳がんや脳こうそく、慢性腎不全など難治性疾患に関与していることを解明。特に、従来の治療では効果が低く、がんの悪性度と病的ペリオスチン発現の相関性が高い「トリプルネガティブ乳がん」を対象として、病的ペリオスチンのみを攻撃する抗体医薬品の技術を開発した。同社は2025年の新規株式公開(IPO)を目指している。

細胞外たんぱく質「ペリオスチン」を説明する谷山義明氏

細胞外たんぱく質「ペリオスチン」を説明する谷山義明氏

 これに続く「ヘルスケアイノベーションチャレンジ賞」は以下の3社が選ばれた。

あっと株式会社 非侵襲指先皮下毛細血管スコープによるCapillary Function Index!
株式会社サイキンソー 腸内フローラからアプローチするスマート生活習慣病対策事業
株式会社トニジ 緑内障患者向け家庭用自己測定眼圧計の開発・事業化

 また、これらの企業のプランに加え、個人の優秀なアイデア3件も表彰された。

最優秀アイデア賞

首藤剛(熊本大学) Cエレガンス(線虫)を用いた健康寿命の指標化で挑む新(ネオ)LIFESPAN革命!!

アイデア賞

藤本千里(東京大学) ノイズ前庭電気刺激によるバランス改善治療
山下積穂(つみのり内科クリニック) 人生100年時代の健康作りを学りんご教室(体験型健康医学教室)

(※詳細は、第3回ヘルスケアベンチャー大賞「結果発表」のページをご覧ください)

 審査委員長の堀江重郎・順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授は「回を重ねるごとに発表の中身が濃くなっている、今回は特に完成度が高く、臨床現場のニーズから起業化した会社が大賞に選ばれた。大学やアカデミアの研究の中で、『知の探求』だけでなく、起業を目指し、社会での実装を考える思考になってきていることを実感する」と講評した。

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