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がんのサポーティブケア

医療・健康・介護のコラム

がん治療に伴う口の中の困りごとをケア 患者の4割に口腔のトラブル がん治療の前に原因を除去

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上野尚雄・国立がん研究センター中央病院歯科医長に聞く

がん治療に伴う口の中の困りごとをケア 患者の4割に口腔のトラブル治療が始まる前に原因を除去

上野尚雄さん

 がん患者の闘病を支える「がんの支持療法」について専門家に聞く「がんのサポーティブケア」。第11回は「口腔(こうくう)ケア」がテーマです。抗がん剤や放射線治療によって引き起こされる口の中の合併症には、がん治療を始める前の口腔ケアが大切だとされます。日本がんサポーティブケア学会粘膜炎部会長を務める国立がん研究センター中央病院歯科医長の上野尚雄さんに聞きました。(聞き手・田村良彦)

造血幹細胞移植では8割の患者に

――国立がん研究センターの歯科では、どんな治療をしているのですか。

 国立がん研究センター中央病院はがんの専門病院ですから、当然、患者さんはすべてがんの患者さんです。歯科は、がん治療に伴うお口の有害事象に対処する専門のサポートチームの役割を果たしています。

――抗がん剤の副作用というと、まず脱毛などを思い浮かべます。口の中にも起きるのですか。

 口の粘膜の細胞は、髪の毛の細胞と同じように代謝が早いので、抗がん剤の影響を非常に受けやすいのです。

 米国立がん研究所のがん情報によると、がんの治療を受ける患者さんの約4割に、粘膜炎などの口の中の有害事象が起きます。中でも血液のがんで造血幹細胞移植を受ける患者さんでは、強力な抗がん剤治療をするために約8割で粘膜炎が起きるとされています。

 抗がん剤による粘膜炎は口の中だけでなく消化管全般に生じますので、下痢を引き起こすのも同じ理由です。

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がんのサポーティブケア

 がんやがん治療に伴う副作用が及ぼす痛みやつらさを和らげ、がんと闘う患者を支えるのが「がんのサポーティブケア(支持医療)」です。手術や放射線、薬物療法をはじめとする、がんを治すための医療と車の両輪の関係にあります。この連載では、がんに伴う痩せの悩みや、治療に伴う副作用、痛みや心のケアなど、がんのサポーティブケアが関わるテーマについて月替わりで専門家にインタビューし、研究の最前線や患者・家族らへのアドバイスについて伺います。

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