文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」

医療・健康・介護のコラム

ダイアモンド☆ユカイさん夫妻の別居に思う…熟年夫婦の危機を示す「サイン」と修復できる「最後のタイミング」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 ダイアモンド☆ユカイさんの奥さんが家を出てから3か月がたったそうです。理由はよく分かりませんが、ユカイさんはブログで「家の事、何にもしていなかった」としていますので、そんなことも原因の1つかもしれません。ユカイさんも反省されているようですが、ヤモメ暮らしを楽しんでいるようにもふるまっています。

不妊治療乗り越え、仲むつまじいご夫婦に思われたが…

ダイアモンド☆ユカイさん夫妻の別居に思う…熟年夫婦の危機を示す「サイン」と修復できる「最後のタイミング」

 ユカイさんは不妊治療で授かったお子さんを育てておられます。その時の記事によりますと、不妊の原因は夫のほうにあるのに、奥さんに大変な苦労をかけていることを語っておられます。そして念願かない、お子さんを授かりました。10年ほど前は、このように仲むつまじいご夫婦のように思われたのですが、その間に何があったかは夫婦のみが知ることでしょう。

 さて、ユカイさんに限らず、長く連れ添った妻が出ていく場合、その理由は多々あるようです。家の事は一切しないとか、上から目線のモラハラとか。このコラムでもたびたび書いていますが、妻は家を出る前に、いろいろなサインを出していたと思います。しかし、鈍感な夫には「妻のグチ」としか聞こえてこなかったのではないでしょうか。

夫の上から目線が妻の体を蝕む

 これらのサインはそのうちに悲鳴となり、妻の体を蝕みます。夫の上から目線の言動が妻の体調崩すことを、私は「夫源病」と呼んで出版しました。私の長年の臨床の経験において、このような例をたくさん見てきたからです。そして、そのような悲劇をなるべく少なくするために、啓発のつもりで本を出版しました。発売当初は「即刻、絶版にしろ」とか「妻源病はないのか」など男性からは非難ゴーゴーでした。しかし、女性からは、「よく言ってくれた」などの励ましのお便りをいただきました。

 私が大阪大学出版会から「夫源病」を出版したのは、ちょうど10年前の2011年11月です。10年の歳月が流れ、「夫源病」はだんだんと一般的な用語として使われるようになりました。そして、我々の啓発活動により、妻に対する態度を改めた男性も多かったと思います。とはいえ、上から目線の言動で妻にストレスを与え続ける夫は、いまだに少なくないようです。

1 / 2

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ishiukura-prof150

石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)

 内科・循環器・性機能専門医。大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。大阪市内と都内で男性更年期外来を担当。主な著書に『夫源病』(大阪大学出版会)、『男のええ加減料理』(講談社)、『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略』(幻冬舎新書)など。自転車による発電に取り組む「日本原始力発電所協会」代表を務め、男性向けの「ええかげん料理」の教室を各地で開くほか、孫育てに疲れた高齢者がネットで集う「孫育のグチ帳」を開設するなど多彩な活動をしている。ホームページは「男性更年期 夫源病 石蔵文信

石蔵文信の「男と女の楽しい更年期!」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事