文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

社会

社会

「訪問診療で命を救える」第5波で死者・重症者出さず…区の取り組みに注目集まる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 過去最多の感染者を出した新型コロナウイルスの第5波(7~9月)中、死者、重症者を出さなかった東京都墨田区に注目が集まっている。感染再拡大に備える政府関係者や自治体の視察、問い合わせも相次ぐ。病床確保を進めつつ、重症化を防ぐ取り組みとは――。(田村美穂)

■接種加速

 「入院できない患者の命は、訪問診療で救える」。6月、墨田区と開業医中心の地元医師会の計約30人が参加したオンライン研修会で、神戸市の病院の医師が、関西地方で今春、医療が 逼迫ひっぱく し、自宅療養者の死亡が相次いだことを踏まえ、こう訴えた。

 危機感を強めた区の動きは早かった。7月、感染者が増え始めると、各部署から職員約50人を集め、保健所の人員を倍増の約100人にした。山本亨区長(60)は「感染者の健康観察などに人手が必要になると考え、早めに投入した」と振り返る。

「訪問診療で命を救える」第5波で死者・重症者出さず…区の取り組みに注目集まる

第5波直前、墨田区は駅近くに夜間、休日も対応するワクチン接種会場を複数箇所設けた(6月30日)

 ワクチン接種も会場を増やして加速させた。7月末の高齢者の2回接種率は、全国平均(7月30日、74%)を上回る82%になった。

 ただ、第5波は接種していない30歳代以下を中心に広がった。入院先が見つからないケースが急増。7月28日時点で、都内の自宅療養者は約7300人で、約180人が墨田区だった。

■連携

 区は8月、医師会の開業医らを中心に自宅療養者を往診する「健康観察チーム」を発足させた。患者と電話し、緊急性を感じた保健師が連絡すると、24時間態勢で急行し、血中の酸素濃度を高める機器やステロイド薬を使った治療を行った。

 薬剤師会の協力を得て、区内29の「自宅療養支援薬局」も指定した。往診後の医師が処方した薬や、持病の薬を患者宅に届けた。

この記事は読者会員限定です。

読売新聞の購読者は、読者会員登録(無料)をしていただくと閲覧できます。
読売新聞販売店から届いた招待状をご用意ください。

一般会員向け有料サービスは2020年1月31日をもって終了いたしました。このため、一般会員向け有料登録の受け付けを停止しております。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

社会の一覧を見る

最新記事