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医療ルネサンス

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[コロナの現場]あの時、私は 第3部<1>クラスター 対応手探り

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 「藤和の苑」に発熱者が10人ほどいる――。2020年4月9日午後5時ごろの第1報だった。群馬県伊勢崎市にある有料老人ホーム。ここから前日、病院に運ばれた患者2人の陽性も判明した。

[コロナの現場]あの時、私は 第3部<1>クラスター 対応手探り

群馬県庁に設けられた病院間調整センターで患者の振り分けに追われる関係者ら(中村医師提供)

 「クラスターだ」

 前橋赤十字病院の高度救命救急センター長、中村光伸さん(47)は県からの知らせで確信した。「こんなに早く来るとは」。1週間に数人程度の感染者しかいなかった群馬県。まだだれもが実感を持てていない。患者の入院先を振り分ける病院間調整センターを県庁に設けると決まったのが4日前。医療体制づくりはこれからだった。

 中村さんは部下に県庁へ急行するよう指示した。

 「発熱した人も間違いなくコロナだろう。この時間から今日中に全員入院させるのは無理だ。トリアージ(優先順位づけ)しろ」

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