常喜眞理「女のココロとカラダ講座」
医療・健康・介護のコラム
薬のアレルギーで皮膚に赤いぽつぽつ…10種服用の女性、原因はどれ?
数日前から手と首周りに発疹が出て全身に広がってきたと、Nさんが来院した。20歳代前半のNさんは、かゆみはあまりないが発疹の範囲が広がって心配になったようだ。皮膚の表面に凹凸がほとんどない点状の小さな赤いぼつぼつが手足、背中、胸、おなかにある。このような発疹はさまざまなウイルス感染で生じる他、薬によるアレルギー、いわゆる薬疹でも起こる。
胃薬やビタミン剤も
Nさんは歯根治療を受けており、3週間前から10日間ほど処方された抗菌薬と鎮痛薬を内服していたため、この2週間ほどは胃の不快感や口内炎をつらく感じており、手持ちの胃薬やビタミン剤も時折飲んでいたという。
かゆみが少ない点状の発疹が左右均等に広がってきた様子と薬の内服状況から薬疹が疑われた。
難しい原因の特定
実は薬疹の診断は難しい。診断の絶対的な決め手がないのだ。Nさんがこの1か月で内服していた薬は、サプリとして飲んでいたビタミン剤も含め10種類にも及んだ。今後、歯根治療により内服する可能性も考え、Nさんに歯科治療に使用した、またはこれから使用する可能性のある抗菌薬を担当歯科医師に聞いてもらった。
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