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田村専門委員の「まるごと医療」

医療・健康・介護のコラム

医療と福祉のはざまで悲痛な叫び 慢性的な人手不足が生む筋ジス病棟の構造的課題

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障害当事者団体などによる実態調査を公表

10月15日に開かれた記者会見(前列中央が大藪光俊さん)=「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」提供

 「朝トイレに座っていて、便出た後に120分待ったことがある」「入浴介助に初めて男性が来たときは泣いた」――。

 障害当時者団体を中心に活動する「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」は2021年10月15日、京都市内の会場とオンラインで記者会見し、筋ジス病棟の入院患者に聞いた「実態調査報告書」を発表した。医療と福祉のはざまに置かれ、慢性的な人手不足が生み出す様々な問題が、当事者の声で浮き彫りにされたとしている。

58人の入院患者が回答

 「筋ジス病棟」は、筋ジストロフィーをはじめとする神経筋疾患患者が入院生活を送る療養介護の場として、国立病院機構に属する全国26病院にあり、約2000人が入院している。

 今回の調査は、日本自立生活センターを中心とする障害当事者らが地域移行を支援する活動の一環として、病棟の処遇改善と移行支援につなげることを目的に実施した。19年2月から20年9月にかけ、対面での聞き取りやオンラインで58人(18病棟)の患者から回答を得た。

 報告書は、ナースコールへの対応などや「ドクターストップ」の状況、「虐待と思われる処遇」や「女性ならではの困難・差別」などのほか、「地域移行の現状・課題」などについてまとめた。コロナ禍による制限もあって回答数は58人にとどまったが、「自由記述」として一人一人の患者の声が紹介されている。

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田村 良彦(たむら・よしひこ)

 読売新聞東京本社メディア局専門委員。1986年早稲田大学政治経済学部卒、同年読売新聞東京本社入社。97年から編集局医療情報室(現・医療部)で連載「医療ルネサンス」「病院の実力」などを担当。西部本社社会部次長兼編集委員、東京本社編集委員(医療部)などを経て2019年6月から現職。

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