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痛い口内炎 ほとんどが2週間ほどで回復…長引くなら口腔がんなどの可能性も
Q 舌に潰瘍ができちゃった。口内炎だ。痛くて食べるのつらいよ。
ヨミドック 口内炎で最も多い「アフタ性口内炎」ですね。直径2、3ミリの潰瘍が特徴で、繰り返しできることもあります。
Q どうしてできちゃうのかな?
ヨ アフタ性口内炎はストレスや栄養の偏りなどが関係するといわれますが、明確な原因は分かっていません。
ほかに、入れ歯があたる、誤って頬をかむといった物理的な刺激や、ウイルスや細菌による感染症、義歯などの金属アレルギーが引き金になる口内炎もあります。ほとんどが2週間ほどで回復します。
Q 2週間? 今、この痛みを何とかしたい。
ヨ アフタ性口内炎には、特別な治療法はありません。食事は硬いもの、香辛料を含んだ刺激の強いもの、味付けの濃いものは控えた方がいいでしょう。
入れ歯の接触などの物理的な刺激やアレルギーが関係している口内炎は、その原因を取り除きます。
痛みが我慢できなければ、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を含んだ貼り薬や塗り薬などで炎症を抑えます。
Q なら安心だ。
ヨ ただ感染症が疑われる時は別ですよ。
子どもの口の中に多数の口内炎があったら、手足口病や、夏風邪の一種のヘルパンギーナなどの可能性もあります。抵抗力が落ちたり、口の中が乾燥して唾液が減ったりして、常在菌のカンジダ菌が増え過ぎる場合もあります。白い膜状の物が付着するものと、粘膜が赤くなるものがあり、赤くなるものにはヒリヒリした痛みがあります。抗真菌薬で治療しますが、ステロイドを含む薬は、症状を悪化させる恐れがあり使えません。
Q そうか。注意だね。
ヨ 長引く時は 口腔 がんなど別の病気が関係しているかもしれません。歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科のいずれかで診てもらいましょう。
Q 口内炎、最近よくできるんだ。
ヨ アフタ性口内炎の予防は、生活習慣を整えることです。十分な睡眠をとり、青魚や納豆、レバーなどに豊富なビタミンB群を食事に取り入れてください。
(野村昌玄/取材協力=中川洋一・鶴見大学学内教授、仲野道代・岡山大学教授)
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