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詠んで生きる・難病<2>療養の痛みが生む詩

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詠んで生きる・難病<2>療養の痛みが生む詩

療養中の作品を収めた第1詩集「オウバアキル」

詠んで生きる・難病<2>療養の痛みが生む詩

美大で写真を学んでいた三角さんが、鹿児島県・奄美大島での療養中に撮影した一枚

 全身性エリテマトーデス(SLE)のため、詩人の 三角みすみ みづ紀さん(40)は20歳から1年半、鹿児島県の奄美大島で療養した。ステロイドはSLEの治療に欠かせない薬だが、副作用もある。顔に脂肪がついたりむくんだりして、ムーンフェースと呼ばれる丸顔になる症状はその一つだ。

 島の県立病院に、鹿児島大学病院から月に2日派遣されていた医師、魚住公治さん(現・鹿児島医療センター腫瘍内科部長)が三角さんの主治医だった。「ステロイドは食欲を高進させる。若い女性が多いSLEの患者にとって、見た目が気になるのは当然で、私も失敗を重ねて、診察時に体重の話は避けるようになりました」と話す。

 三角さんは、治療で顔が丸くなったのを気にするうちに食事が喉を通らなくなり、逆に体重が激減した。診察した魚住さんは「ちょっとやせすぎちゃったねえ」と優しく言った。

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