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抗リン脂質抗体症候群とは

 詳しい血液検査で抗リン脂質抗体症候群と診断されました。医師から「血栓症に注意を」と言われました。食道粘膜下血腫で入院したり、脳腫瘍の手術をしたりしています。治療法や日常生活での注意を教えてください。(64歳女性)

血栓症予防に薬剤治療必要

渥美 達也 北海道大学病院内科Ⅱ教授(札幌市)

 本来はウイルスなど病原体を排除するために作られる抗体が、免疫機能の誤りで自分の身体の成分に対してできてしまっておこる疾患を「自己免疫疾患」と呼びます。抗リン脂質抗体症候群はその一つで、血液中に「抗リン脂質抗体」と呼ばれる自己抗体ができることによって、血栓症や不育症(流産)がおこります。

 血栓症や不育症の患者に抗リン脂質抗体の検査が行われ、陽性であれば診断されます。粘膜下血種や脳腫瘍はこの症候群の症状ではありません。直接の関連はないと思います。

 血栓症では特に深部静脈血栓症と脳 梗塞こうそく が多く、再発がとても多いことが特徴です。血栓症の再発を予防する薬剤による長期的な治療が必要で、いわゆる「血液をサラサラにする薬」が使われます。深部静脈血栓症は、長時間同じ姿勢でいたり(エコノミークラス症候群と呼ばれます)、脱水状態になったりすると再発がおこりやすく、注意が必要です。

 脳梗塞の予防には、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、ほかの脳梗塞のリスクをできるだけ減らす必要があります。不育症には、妊娠期間中にヘパリンという注射薬剤が使用されます。

 抗リン脂質抗体症候群の患者が新型コロナウイルスに感染すると重症の血栓症をおこす可能性があります。感染予防対策をしっかりとることと、ワクチン接種を推奨します。

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