文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

子どもの健康を考える「子なび」

医療・健康・介護のコラム

口の中の健康(9)永久歯が生えない「部分性無歯症」は10人に1人…成人になるまで乳歯を保って

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

  このシリーズでは、大阪大の仲野和彦教授に聞きます。(聞き手・村上和史)

 右上の乳歯1本を除き、全てが永久歯に生え替わった男児(13)が先日、受診しました。父親は、この乳歯に生え替わる気配がないと心配していました。

 歯ぐきの中には、いずれ乳歯や永久歯になる芽のようなものがあります。それが生まれつき備わっておらず、1本以上の歯が生えてこない病気が「部分性無歯症」です。

 ただ、芽の有無は外からは分かりません。乳歯は下から生える永久歯に根元が吸収されてぐらつき、押し出されるように抜けますが、永久歯が生えないだけでは、芽の向きが悪くて歯ぐきから出てこられない可能性もあります。病気の有無を知るにはレントゲンで永久歯の状態を観察しなければなりません。

 前歯や奥歯など同じ種類の歯が上下左右で生え替わっているのに、半年から1年たっても残る歯に変化がなければ、小児歯科医に調べてもらってください。

 部分性無歯症は、乳歯では100人に1人ほどなのに対し、永久歯では10人に1人と頻度が高くなります。永久歯の無歯症では、生え替わらない乳歯が20~30歳頃まで抜けずに残っていることが多いのですが、10歳代でも、むし歯のために神経を治療するなどすると、早く抜けてしまうことがあります。

 永久歯がない状態で成長期に乳歯が抜けた場合、人工の歯を固定する「ブリッジ」やインプラントなどの治療はできないので、乳歯は成人になるまで保つことが重要です。

 乳歯の無歯症では入れ歯を使い、成長に合わせて大きさを調整することになります。子どもにとって煩わしくならないよう、歯磨きなどで歯を守ることを意識しましょう。

仲野和彦 日本小児歯科学会専門医指導医

【略歴】
 仲野和彦(なかの・かずひこ) 日本小児歯科学会専門医指導医。大阪大卒。阪大准教授を経て2014年から現職。博士(歯学)。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

konabi_logo_200

子どもの健康を考える「子なび」
子どもの健康について考えるコーナーです。各テーマの専門家にアドバイスしてもらいます。

子どもの健康を考える「子なび」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事