町田忍の昭和回想
回想サロン
回る羽根 指でいたずら 叱られる
昭和は遠くなりにけり--。銭湯や手描き看板をカメラにおさめ、お菓子のパッケージを収集するなど、庶民の暮らしを見つめてきた町田忍さんが、懐かしいあれこれをイラストにして回想します。みなさんも古いアルバムや本、新聞を引っ張り出し、町田さんのイラストと合わせて、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。 |
扇風機
イラストは、昭和30年代初めに我が家で購入した扇風機。当時は蚊帳とセットで活躍していた。
昔は写真のように、安全カバーのスキマが広かったので、子供たちは間から指を差し込んで遊んでいた。
大人は「危ないからやめなさい」と叱ったが、モーターのパワーはたいして強くなかったから、指と羽根がぶつかっても「痛い」ぐらいで済んだ。指を羽根に添えるようにして、回転速度を上手に「調節」するのが楽しかった。
写真は、電車などの天井に付いているタイプ。今と違い、公共交通機関も夏は扇風機頼みだった。
クーラーが広く普及し始めるのは10年以上先の話。今でも扇風機は夏に欠かせないものとして、家電販売店の売り場に並んでいる。
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