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医療・健康・介護のコラム

[フリーアナウンサー 近藤サトさん](下)女性ホルモンがスコーンと低下して…「老い」を考察、シャチに学ぶ閉経後の生き方

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自由をつかむにはエネルギーがいる

  ――ストレスが多いと言いながら、生き生きとして何だかとても楽しそうです。

 それはグレイヘアにしたおかげかもしれません。思い込みに縛られなくなって、自由になったような気がします。仕事で撮影がある日を除いたら、メイクもしてないんです。

 自由というのは、明確に意思をもたないと得られないものだということも実感しました。日本は民主主義国家ですから、自由に生きていいはずなんです。でも、こういう時には何を着ていかなきゃとか、お化粧しなくちゃとか、自分で自分を縛っていたんですね。そんな自分を自由にするには、はっきりとした意思が必要なんです。私は、人から「老けた」と言われようと、白髪染めをやめると決めて本当にやめたら、とっても自由になりました。

  ――白髪染めをやめるのは、エネルギーが必要でしたか?

 ものすごく必要でした。

  ――でも、やめてよかった?

 ええ。気持ちが楽になっただけではありません。

 白髪になってから、年配の方が集まる講演会に呼んでいただくことが増えました。客席は、80代や90代の人生の先輩ばかりです。その方たちを見ていると、笑顔がとても印象的なんですよ。「何のために生きるか」なんて理屈は抜きにして、彼女たちの人生って輝いている。

 もし今も髪を染めてたら、出会うことはなかったと思います。

長い人生の後半戦、どう生きる?

  ――新しい世界の扉が開いたのですね。

 そんなこともあって、グレイヘアにしてから「女性の老い」について深く考えるようになりました。

 閉経に関して、今までは「上がる」なんて言ったりして、「もう女でなくなりました。はい、おしまい」っていうとらえ方でしたよね。

 でも今は人生100年時代ですから、まだ半分残っている。子どもを産んだ人も産まなかった人も、生理がなくなった後は等しく「生殖」から離れるわけですが、その後の長い人生をどう生きていくのか。そもそも、人間の女性が閉経後にこんなにも長い時間を与えられているのはなぜなのか。そこには何か意味があるはずだと思ったのです。

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