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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

医療・健康・介護のコラム

アラフィフでも性行為で妊娠する? 40代以降は母子共に危険、望まないならしっかり避妊を

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 今年50歳になるUさんは、喉の違和感があり、風邪気味だと言って来院された。喉は腫れや炎症による赤さもなく、体調がつらくなければ薬は不要であると告げると、Uさんは実は心配事が別にあると話し出した。

 数か月前から新しいパートナーができて妊娠するかもしれないことを心配していたのだった。Uさんはパートナーを愛しているが、今のところすぐに結婚し、子供を出産することも考えていないということだった。パートナーとは交際期間も短く、避妊についてきちんと話し合えていないようだった。

「月経がある=自然妊娠可能」ではないが…

 そもそも50歳の自然妊娠はあり得るかというと、確率的にかなり低いと言える。月経があれば妊娠するわけではない。この時代、35歳といえばまだまだ魅力あふれるモテ期女子と言えるが、医学的には35歳以上の初産を高年初産という。

 いくら見た目が若くても、35歳以上、さらに40歳以上では妊娠と出産、胎児についてのリスクは格段に上がる。母体側の問題として、加齢で卵巣の能力が低下し、子宮筋腫などができやすくなっているため、受精卵の着床がうまくできなかったり流産しやすくなる。出産時には、出血や難産など合併症の危険も増える。赤ちゃんの側から考えても、先天異常の可能性が高くなる。

卵巣機能の低下は個人差大きく

 ちなみに卵巣の検査として、抗ミュラー管ホルモン(AMH)という数値がある。受精に必要な成熟した卵子を卵巣がどのくらい出せるのか、予測する検査の一つだ。血液検査で知ることができるが、保険適応外のため約1万円程度の費用がかかる。

 AMH値は年齢とともに低下するが、個人差も大きく、不妊治療の方法を決める一助にもなっている。UさんはAMH検査を望まなかったが、自然妊娠の確率が低いとはいえ絶対ないというわけではなく、妊娠した際には母子ともに危険があるということを説明して、避妊についても考えてもらうことにした。いくつになっても、自分の体は自分で守るしかないことを忘れないでほしい。(常喜眞理 医師)

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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