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医療・健康・介護のコラム

幸福長寿のすすめ(12)老眼は転倒、加齢性難聴は認知症のリスク…気になったら眼科・耳鼻科へ

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  このシリーズでは、大阪大老年・総合内科学教授、楽木宏実さんに聞きます。(聞き手・山崎光祥)

幸福長寿のすすめ(12)眼科や耳鼻科 積極受診を

 周囲のものが見え、音が聞こえることは、高齢者が体の機能を維持するためにも重要です。年を重ねるうちに目や耳は老化しますが、技術の進歩で、視覚・聴覚の機能をある程度改善できるようになりました。

 老眼は加齢による生理現象で、近くのものが見えにくくなったり、遠近のピント調節がうまくできなくなったりします。白内障は、目のレンズにあたる水晶体が加齢などにより濁る病気で、目がかすむ、ものが二重に見える、夕日などがまぶしく感じる――といった症状が表れます。白内障が進行すれば視力の低下は避けられません。

 ものがはっきり見えないと、転倒や活動度の低下の原因になるほか、脳に対する刺激も減ってしまいます。要介護の一歩手前の「フレイル」につながる恐れがあるので、老眼の人はためらわずに老眼鏡を使いましょう。白内障の症状で生活に支障が出れば、早めに眼科医に相談してください。

 加齢性難聴は音を感知する細胞が減るなどして起き、音域の高い方から少しずつ聞こえにくくなります。危険を察知するのが難しくなるだけでなく、周りの人々から孤立したり、認知症を招いたりするとされます。しかし、補聴器の性能は高いので、耳鼻科医の指導の下、適切に使えばよく聞こえるようになります。

 耳あかがたまり過ぎて難聴になるケースもあります。時々は耳を掃除することが重要です。

 目と耳は、歯と同様に内科で診るのには限界があります。気になることがあれば、眼科や耳鼻科を積極的に受診し、必要な検査や生活面の指導などを受けましょう。

楽木宏実さん

【略歴】
 楽木 宏実(らくぎ・ひろみ)
 1984年、大阪大学医学部卒業。89ー90年、米国ハーバード大学、スタンフォード大学研究員。2004年、大阪大学大学院加齢医学助教授、07年から同老年・腎臓内科学教授。内科学講座の改組により15年10月から現職。

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