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#不安をやわらげる(上)じっとしていると強まる「自己否定」 日課表を作ろう

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 長引く新型コロナウイルスの影響で、不安やストレスに悩む人も多いだろう。気持ちを楽にする方法を知っておきたい。

#不安をやわらげる(上)やりたいこと日課に

電話で相談に応じる坂口さん

 熊本市の作家、坂口恭平さん(43)は、生きづらさを抱える人からの相談に応じる「いのっちの電話」を10年前から続けている。以前は1日10件ほどだったが、昨年の夏頃から増え、多い日は100件に上る。

 相談者は10~80歳代と幅広く、「うつと診断されつらい」「コロナで解雇された」など心身の不調や経済的な不安、家庭内のトラブルなど様々だ。内容によっては、生活保護などの公的な支援を紹介。相談者が生きる気力を失っている場合は、その人が少しでも関心があることをじっくり聞き出し、それを実践するよう促しているそうだ。

 坂口さん自身、31歳の時に 躁鬱そううつ 病(双極性障害)と診断され、気分の浮き沈みに悩んできた。その経験を基に、うつ状態の乗り越え方を、今年4月に発行した『躁鬱大学』(新潮社)で紹介。躁鬱病に限らず、悩みやストレスを抱える人にも役立つ内容で、解剖学者の養老孟司さんらが書評を書いて広く読まれている。

 坂口さんが勧める対処法の一つは、「やりたいことを見つけ、それを入れた1日の日課表を作る」こと。じっとしていると自己否定の気持ちが強まるので、強制的に体を動かすことが抜け出す一歩となる。散歩、音楽鑑賞、料理など、自分が心地よいと感じる活動を組み込んだ1日のスケジュールを決め、日課を守るようにすると、考え込む時間がなくなる。坂口さんも、絵画や編み物、陶芸、畑仕事などをすることで、気分の波を落ち着かせているそうだ。

 もう一つ大事なのは、悩みを人に聞いてもらうこと。解決ではなく、吐き出すことに意義があるという。坂口さんは「悩むのは人として当たり前の“生理現象”だが、ためこむと苦しみが深まる。周囲に人がいなければ、電話などの相談を利用して」と勧める。

気分の波への対処法の例(『躁鬱大学』を基に作成)

・日課表を作って考え込む時間をなくす

・「今何がしたい?」と自分に聞きながら行動する

・窮屈なことは避け、心地よいことを探す

・居心地が悪いと感じたら、その場から立ち去る

・疲れたら横になって力を抜き、呼吸や脈拍を落ち着かせる

※「いのっちの電話」は090・8106・4666。

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