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新・のぶさんのペイシェント・カフェ 鈴木信行

医療・健康・介護のコラム

54歳で大動脈解離を発症し緊急手術 検査で大動脈弁閉鎖不全症が見つかる

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患者の体験談を公開、実態調査も

 まずは、ウェブで情報を広く発信できるようにした。患者会「一般社団法人心臓弁膜症ネットワーク」のスタートである。ミッションは「いまとこれからを、より良いものにするために」と掲げた。

 ウェブサイトで、患者の体験談を公開し、患者の実態調査にも着手した。対面での勉強会や、患者同士の交流会なども行っている。

 最近では、医療者の集まる学会や一般の方へ向けた講演会などで、福原さんが話をする機会もあるという。

 現在の会員数は約200人。最近実施した啓発キャンペーンでは、3か月の間にSNSでのメッセージのプレビューは12万回を超えた。動画の再生回数も8000回を超えるなどの成果も出ている。 

 「推定患者数が400万人で、手術件数は年間3万件と考えたら、まだまだですよね」

 2018年頃に活動を始め、19年に正式に会が発足した。まだ2年ほどしかたっていない。そう考えたら、私から見れば、ものすごい勢いに感じる。

治療法の選択に役立つ情報提供目指す

 昨今、病院では、インフォームドコンセントという流れの中で、患者自身が希望する治療法を医療側に伝えるように言われる。しかし、医療知識の乏しい患者にとっては、決めようがない。そこで、会員からの相談に乗りながら一緒になって考えていくケースもあるそうだ。 

 一般社団法人心臓弁膜症ネットワークは、心臓弁膜症の現状を調査し、最近報告会を開いた。このような疾患調査を患者会が行う場合は、大学などと共同で行うことが多いが、福原さんたちは 独自で調査をしている。

 心臓弁膜症は近年、治療機器の開発が進み、新しい治療法が登場している。症状だけではなく、年齢や生活の状況、考え方によっても治療法が選べるようになってきた。それらに関する情報も発信し続けていきたいという。ますます会の活動の幅は広がっていくようだ。

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鈴木信行(すずき・のぶゆき)

患医ねっと代表。1969年、神奈川県生まれ。生まれつき二分脊椎の障害があり、20歳で精巣がんを発症、24歳で再発(寛解)。46歳の時には甲状腺がんを発症した。第一製薬(現・第一三共)の研究所に13年間勤務した後、退職。2011年に患医ねっとを設立し、より良い医療の実現を目指して患者と医療者をつなぐ活動に取り組んでいる。著書に「医者・病院・薬局 失敗しない選び方・考え方」(さくら舎)など。


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