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[スキャナー]軽症者が自宅で使える「コロナ飲み薬」開発大詰め…米、年内にも実用化

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[スキャナー]軽症者が自宅で使える「コロナ飲み薬」開発大詰め…米、年内にも実用化

 新型コロナウイルス対策の局面を変える「ゲームチェンジャー」として期待されているのが、軽症者が自宅で使える経口薬(飲み薬)だ。発症初期に薬を飲むことで早期に回復できれば、新型コロナがインフルエンザのような一般的な感染症になる可能性もある。世界的に激しい開発競争が続く中、国内でも動きが活発化している。(医療部 辻田秀樹)

早期提供に期待感

 「9月から10月に、開発中の経口薬の最終データが出てくる予定だ。早く申請していただき、なるべく早く国民に提供したい」

 田村厚生労働相は今月3日の記者会見で、新たな薬に期待感を示した。

 第5波のピーク時には、医療の 逼迫ひっぱく から自宅療養者が全国で13万人を超え、入院できずに治療が遅れて重症化する事態が起きた。軽症のうちに自宅で飲めて、保管や運搬も容易な特効薬が登場すれば、パンデミック(世界的大流行)の収束も視野に入るとして、開発競争は激化する。

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新型コロナの患者に対応する医師ら。軽症者向けの経口薬が開発されれば、重症化する患者を減らせると期待される(日本医科大学病院提供)

[スキャナー]軽症者が自宅で使える「コロナ飲み薬」開発大詰め…米、年内にも実用化

 先頭を走るのは米製薬大手メルクだ。候補薬「モルヌピラビル」は、米、英、日本などで国際共同治験が最終段階を迎え、9~10月にもデータが発表される見通しだ。

 米政府は6月、承認を前提に170万回分を12億ドル(約1300億円)で購入する計画を発表。早ければ年内にも緊急使用許可を出すことを念頭に、「国内外で多くの人命が救える」と大きな期待をかける。

 スイス製薬大手ロシュも候補薬「AT―527」の最終段階の治験を実施中だ。中間解析では、偽薬を飲んだグループに比べて、投与2日目で、ウイルス量の減少幅が平均80%大きかったとの成果が出た。今年中に最終結果を公表する予定で、日本では傘下の中外製薬が2022年の申請を目指す。

 米製薬大手ファイザーも治験が最終段階に入っており、年内にもデータをまとめ、米国での緊急使用許可の取得を狙う。

国産

 これらの経口薬候補は全て、体内でウイルスの増殖を抑える仕組みで、重症化を防ぎ、回復を早める。

 国内でも開発が進む。

 インフルエンザ薬「ゾフルーザ」など感染症薬の開発に実績がある塩野義製薬は7月、経口薬候補の治験を始めた。健康な人に投与し、安全性を確かめる。

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