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梅で加齢臭改善期待、高崎市が東海大と共同研究…商品開発目指す

高崎市で生産されている梅=高崎市農林課提供
群馬県内一の梅生産地となっている高崎市は13日、体臭改善に効果があると期待される梅を生かした商品開発へつなげようと、東海大学理学部化学科に研究を委託したと発表した。生産量の回復、販売促進による農家の収益向上を図る狙いがある。
市農林課によると、地元では江戸時代から梅が健康食品として親しまれてきたことに着目し、同科の関根 嘉香 教授に相談。体臭研究の第一人者でもある関根教授からは「抗酸化作用や腸内環境の改善作用、香気がある食材を摂取することで体臭の改善効果も認められている」との回答を得たという。これまで、梅による体臭への影響については研究事例がなく、共同研究を進めることを決めた。
県内の梅収穫量は和歌山県に次ぐ全国2位。市内では「榛名」「箕郷」の梅林を中心に20万本以上の梅が栽培され、2019年の収穫量は1814トンで、県内の4割超を占めている。ただ、農家の高齢化や担い手不足もあって生産量は減少傾向にあり、市が打開策を検討してきた。

市は研究費として1520万円を確保し、梅干しや梅のエキスについて分析を始めている。来年度も500万円ほどの予算計上を見込んでいる。
富岡賢治市長は「中高年世代が気になる加齢臭の改善に役立て、生産振興につながることに期待したい」とコメントしている。
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